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藤井四段に“ポスト羽生”の声「落ち着いた物腰似ている」

7/4(火) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「神の子」も人の子だったか。

 将棋の最年少プロ棋士藤井聡太四段(14)は、2日の竜王戦決勝トーナメント2回戦で激戦の末、佐々木勇気五段(22)に敗れ、連勝記録は29で止まった。

 日本将棋連盟のデータ(7月1日対局分まで)によると、藤井四段のプロデビュー戦の相手だった加藤一二三・九段(77)は通算1324勝1180敗で勝率0.528。天才同士がしのぎを削る世界、勝ったり負けたりが当たり前だ。

 渡辺明竜王(33)の勝率も通算0.663、あの羽生善治三冠(46)ですら0.715。トップクラスの棋士でも勝率は7割前後なのだ。

 ちなみに、藤井四段を破った佐々木五段も16歳1カ月でプロデビューを果たした。昨年は最多対局賞(65局)を獲得、勝率も7割を超えたほど勢いがある。

「格上相手の決勝トーナメントともなれば、いかに藤井君が神童だとしても、2連勝さえ難しい」(将棋記者)

 勝率7割のトップ棋士でも、単純計算で2連勝する確率は4割9分と、ほぼ半々。藤井四段が今回勝っていたとしても、連勝記録を伸ばしつつ、渡辺竜王と対戦するには残り5連勝が必要で、計7連勝だ。つまり無敗で竜王に挑戦できる確率は0割8分と、限りなくゼロに近い。「週刊将棋」元編集長で、大阪商業大学アミューズメント産業研究所主任研究員の古作登氏が言う。

「藤井四段と佐々木五段はいいライバルになるでしょう。まあ、羽生さんでも4回に1回は負けるわけで、いつかは連勝も止まる。藤井四段の強さは数字が物語っていますし、落ち着いた物腰は、10代のころの羽生さんに通じるものがある。順当にキャリアを重ねていければ、間違いなく“ポスト羽生”ですよ」

 藤井四段は「いい場面をつくれなかったのは残念」と敗戦の弁。ここまで来ただけで十分、神の子だ。