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現代版“質屋アプリ”に顧客殺到、そもそもこれって質屋? 金貸し?

7/5(水) 8:30配信

THE PAGE

 現代版質屋ともいえるアプリ「CASH」がネット上で物議を醸しています。質入れする商品をスマホで撮影するだけで、すぐにお金が振り込まれるという驚くべきサービスでしたが、CASH公開初日から申し込みが殺到。翌日にはサービス停止に追い込まれました。

 CASHは株式会社バンクというベンチャー企業が提供しているサービスで、いわゆる質屋のビジネスをアプリ上で運営するものです。利用者がブランド品などをスマホで撮影すると、運営企業は査定を実施。査定額がすぐに提示され、お金はただちにアプリ内のウォレットに支払われます。銀行口座を登録すれば銀行に振り込まれるほか、コンビニでの引き出しにも対応しています。商品は2カ月以内に運営会社に送付することになります。

 受け取ったお金は2カ月以内であれば返済が可能で、15%の手数料を支払うことで商品を取り戻すことができます。この15%の手数料が質屋でいうところの金利に相当すると考えてよいでしょう。

 もっとも、本来の質屋というのは質屋営業法の規制を受ける業態であり、都道府県の公安委員会から営業許可を取った上で、金利を明示する必要があります。また、質入れをしただけでは商品の所有権は質屋には移転しません。

 CASHの場合には質入れではなく、買い取りという形になりますから、厳密には質屋ではなく、質屋が付随的に行っている買い取りサービスの一種と考えてよいでしょう。商品を返してもらう場合には、15%の手数料を払って再度、売買するという形になるわけです(15%の手数料が金利に相当するのかという点については、法解釈上、微妙なところかもしれません)。

 同社は6月28日にサービスをスタートさせましたが、約16時間の間に、商品数で約7万3000個、金額としては約3億7000万円が支払いの対象となってしまいました。しかし運営会社である株式会社バンクは今年2月に設立されたばかりでメンバーは社長を含めて5名、資本金は900万円しかありません。これだけの規模の金融ビジネスを行うには何とも心許ない状況です。

 同社の今後の運営方針はともかく、今すぐにお金が必要という人がこれほどたくさん存在するということについても一部から驚きの声が上がっています。一時、フリマ・アプリのメルカリに現金が出品され事実上のヤミ金融として機能していたことが話題となりましたが、今回の一件も、日本の貧困化と無縁の話ではないかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:7/11(火) 6:12
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