ここから本文です

【西武】野上、恩返し5勝目 救援陣無失点&完璧16S増田「慎二さんのため勝利届けよう」

7/5(水) 6:33配信

スポーツ報知

◆日本ハム1―4西武(4日・東京ドーム)

 西武が天国で見守る森慎二投手コーチ(享年42)に勝利を届けた。

【写真】日本ハム戦の試合前、告別式に参列した西武ナイン

 試合前に告別式が行われ、1軍の首脳陣、選手全員が参列。気持ちを新たにして戦いに挑むと、初回に中村の2試合連発となる18号2ランで先行し、2回にメヒアの14号ソロ、3回は主将・浅村の適時打で加点。6回1失点で5月23日以来の5勝目を挙げた野上は、ヒーローインタビューで森コーチのユニホームを掲げて勝利を報告。増田が16セーブ目を収めるなど森さんのために一致団結で白星をつかんだ。

 慎二、勝ったぞ―。3点リードの9回2死。最後の打球が右翼手のグラブに収まるのを見届け、辻監督は心の中でがっちりと握手を交わした。この日の午前中、チームは森さんの告別式に参列。指揮官は最も印象に残っているやりとりを挙げた。

 「いつも試合に勝つと、ブルペンにいる慎二と一番最後に握手をする。それが(6月24日の)ヤフオクDでの勝利が最後だった。これからもずっと、勝利するごとにそのことを思い出すと思う。数多く、心の中で握手をして、いい報告ができればいい」

 天国へ贈る、3週間ぶりの2連勝。約束通り、指揮官の心の中には笑顔の森さんがいたに違いない。

 恩返しの主役は、投手陣だった。先発の野上は4回に1点を失うも、緩急を織り交ぜた投球で6回2安打1失点の快投。球団からは体調を考慮して登板直前の告別式ではなく、通夜への参列を打診されていたが自らの意思で告別式へ参列。「いろいろな思いで投げた。(式では)『慎二さんの思いを胸に刻んで、精いっぱい投げます』と伝えた」。ヒーローインタビューでは天国の森さんへ、「89」のユニホームを高々と掲げた。

 ブルペン担当だった森さんと歩んできた中継ぎ陣も奮闘した。7回以降は牧田、シュリッター、増田の「勝利の方程式」が3回無失点。増田は「慎二さんがいなくなって、中継ぎ陣は『慎二さんのために勝利を届けよう』と戦っている」とブルペンの思いを代弁した。

 野手陣も気持ちは同じだった。初回2死二塁から、中村が約1か月ぶりの2試合連発となる先制18号2ランを放ち「いいタイミングでいいスイングができた」。3回1死三塁では主将の浅村が左前適時打で援護した。

 チームは6月10、11日以来の連勝とした。首位・楽天とは8ゲーム差。指揮官は告別式後、自身に言い聞かせるように言った。「全員が慎二と優勝を目指して頑張ります」。天国に届けるのは、森さんとともに目指した9年ぶりの日本一しかない。(小島 和之)

最終更新:7/27(木) 2:17
スポーツ報知