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SEKAI NO OWARI、『メアリと魔女の花』のスタジオポノックに共感「年齢の壁のない音楽を」

7/5(水) 8:40配信

オリコン

 人気バンド・SEKAI NO OWARIが、アニメ映画『メアリと魔女の花』(7月8日公開)主題歌となる新曲「RAIN」を発表。『借りぐらしのアリエッティ』、『思い出のマーニー』の米村宏昌監督が、スタジオジブリ退社後に初めて手がけ、スタジオポノック第一弾作品となった同映画。今回の主題歌が実現するまでの過程には、メンバーと監督たちとの意外な関わり、そしてSEKAI NO OWARI自体の音楽性との共通点があった。

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◆打ち合わせでは“まだ君たちに決めたわけじゃない”みたいな雰囲気

――新曲「RAIN」は映画『メアリと魔女の花』の主題歌。まず米村宏昌監督やスタジオポノックの西村義明プロデューサーと会って、話をするところから始めたそうですね。
【Saori】最初に西村プロデューサーとお会いしたときに、どんな思いでジブリからポノックという会社を立ち上げて、そして今回の映画を作っているのかというお話を聞いて。お二人の人生をかけて映画を作ってるという熱意が、すごく伝わってきました。
【Nakajin】最初の打ち合わせの時点では、“主題歌、まだ君たちに決めたわけじゃないんだけど”みたいな雰囲気をすごく感じたんです(笑)。「できますか?」というか、“試されている感”がある第一回のミーティングでした。
【Fukase】でも、そのミーティング中に決まったんだよね。プロデューサーさんが監督に「いいよね?」と言っていて、監督の「うん」で決まった(笑)。

――そんな瞬間に居合わせることってなかなかないですよね。
【Fukase】そうですよね。今!? みたいな。監督がもし「いや…」って言ったら、僕らどうすればいいんだ…っていう。あれ、きっと監督も断りづらかったよね?(笑)。
【DJ LOVE】断れないよね(笑)。
【Fukase】でもうちのマネージャーも、「RAIN」のデモを先方に提出するとき、「これでSEKAI NO OWARIじゃないと思ったらそう言ってください」というメッセージとともに送っているので。お互いに是が非でもやろうというより、作品を作っていくという意識のほうが強かったんですよね。だから僕らも単なる楽曲提供ではなく、音楽家としてポノックの第一弾作品に関わっているという認識でした。

◆親にも友だちの子どもにも「いいね」と言われる音楽にしたかった

――先方は『借りぐらしのアリエッティ』や『思い出のマーニー』のような世界観を楽曲で作れる人を探していたそうですが、そういった求められ方をされることに関しては?
【Saori】西村プロデューサーが1月にライブに来てくださって。私たちのライブには小さな子どもからおじいちゃんおばあちゃんまでいるんですけど、そのファンの人たちを見たときに、「『メアリと魔女の花』を届けたいのは、まさにこういうファン層だ」と、一緒にやりたいと言ってくださったんです。それにFukaseも、「10代しか歌えない歌じゃなく、誰もが歌える王道のメロディを持っている歌にしよう」と言っていて。きっとこれこそ、今回の映画が目指してたものであり、私たちに任せてくれた理由だと思うんですよね。それは素直に嬉しいなと感じてます。

――そこは、もともとSEKAI NO OWARIの基盤でもありますよね。
【Fukase】はい、そこが僕らのバンドのキーになっていますね。ハードなことばっかりやっていても、ポップなことばっかりやっていても、興味を持ってくれる層は限られてくる。年齢の壁のない音楽を…ということは初期から考えていました。ちなみに僕ら、よくメンバーの家族と旅行に行ったりするんですけど…。
【Nakajin】今年も5月に瀬戸内海に行ったね。レンタカーで。
【Fukase】そういうとき、親や妹に「慧(Fukase)たちのやっている音楽はわからない」と、言われるのはイヤだったんです。親にも、友だちの子どもにも「いいね」と言われる音楽にしたかった。そこはすごく大切にしてきています。そう考えると、キャッチーなものとそうでないもののバランスの大切さが、おのずとわかってくるんですよね。だから実際に、家族はどこまでもライブに来てくれるんです。

◆サーカス団とかシルク・ドゥ・ソレイユとかの考えに近い

――幅広い層の人に聴かれるようになると同時に、ライブ会場も大規模な場所が多くなりましたよね。ライブのやり方や気持ちの持ち方に変化はありました?
【Fukase】今年、10本くらいライブを行ったアジアツアーは、2000~3000人規模の会場だったので、俺たちとしては小さめな会場でもやっている感覚です。気持ちの面でいうと、基本的に俺らは、お客さんと1対1で胸ぐらを掴んでメッセージをぶち込 むようなスタイルではなくて、わりと4人の自己完結を見てもらうショー的な部分が強いんですよね。ロックのライブというよりは、サーカス団とかシルク・ドゥ・ソレイユとか、そういう考えに近い。どこに置かれても自分たちのショーをやるという意味では、きっと似ているんだと思います。たとえば、お客さんのノリが良くても悪くても、あまり左右されることはないと思う。
【DJ LOVE】 お客さんの反応は、国によっても違うしね。

――そして今回の「RAIN」もそんなライブ同様、力強さと優しさに満ちた幅広い層に愛される作品になりましたが、アニメーションに乗った「RAIN」を聴いていかがでした?
【Fukase】アニメ制作の現場でも、監督とプロデューサーの頭の中にあるものを、みんながパズルのピースを埋めるようにして作っていた。同じように、僕らも監督たちの話を聞きながら、想像しながら曲を作っていった。先日、初めて試写を観たんですが、ちゃんとアニメと曲が混ざったなと思いました。僕らの想像は間違っていなかったし、そんなにダイナミックにはずしてはいないぞ、と(笑)。でも、自分たちらしい曲でもあるので、つい曲作りでの泥臭い闘いとかを思い出して、まだ客観視できないんですけど(笑)。
(文:川上きくえ )

最終更新:7/5(水) 8:40
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