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非上場株式の価値は評価方法によって異なることを知っていますか?

7/4(火) 10:25配信

投信1

相続やM&Aにおける非上場株式の評価方法にはどのようなものがあるのでしょうか。以下、ある事例における質問と回答をご紹介し、具体的な評価方法についての解説をいたします。

質問:父は会社を経営していて、同社の株式300株を全て保有していました。ところが、父が心筋梗塞で急死してしまったため、同社株式150株を長男の私が相続し、次男と三男がそれぞれ75株ずつ相続することになりました。私は代表取締役として同社を経営することになったのですが、次男と三男が事あるごとに私の経営方針に反対するため、事業が円滑に進みません。
そこで、次男と三男が保有する75株ずつを私が買い取り、株式を自分に集めようと考えているのですが、株式の買取価格はどのような評価方法で算定すればよいのでしょうか。

回答:非上場株式の場合、相続税財産評価基本通達の評価方法を用いて、株式の買取価格を評価する場合が多く見受けられます。もっとも、株式の評価には、インカム・アプローチ、マーケット・アプローチ、ネットアセット・アプローチなど様々な評価方法があり、株式価値を適切に評価できる評価方法を選択する必要があります。

1. 非上場株式の価値

非上場株式の価値は、評価する観点によって大きく変動します。たとえば、貸借対照表上の資産を重視する場合、価値の高い資産がなければ株式の価値は低く評価されます。しかし、ブランド力・ノウハウ・成長性といった貸借対照表には表れない価値を重視すれば、仮に貸借対照表上の資産の価値が低くても、株式の価値を高く評価できる場合もあります。

2. 相続税財産評価基本通達による株式評価方法

株式評価の方法には、さまざまな評価方法があります。相続の際の株式評価は、相続税財産評価基本通達による株式評価方法が用いられます。

 (1)原則的評価方式

原則的評価方式とは、会社を従業員数、純資産価額、売上高により、大会社、中会社、小会社に区分して評価する方法です。

大会社は、類似業種比準価額方式によって評価されます。類似業種比準価額方式とは、類似業種の会社の株価を基準として、株式を評価する方法です。

小会社は、純資産価額方式によって評価されます。純資産価額方式とは、会社の純資産や負債を、相続税財産評価基本通達が規定する評価額に置き換え、その評価した純資産の価額から負債や評価差額に対する法人税額等相当額を差し引いた金額により評価する方法です。

中会社は、上記の類似業種比準価額方式と純資産額方式を併用して評価します。

 (2)特例的評価方式(配当還元方式)

配当還元方式とは、所有株式によって受け取る1年間の配当金額を、一定利率(10%)で還元して、元本となる株式の価額を評価する方法です。

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最終更新:7/4(火) 10:25
投信1