ここから本文です

被告男強盗殺人認める 千葉市女性殺害で地裁初公判

7/4(火) 9:43配信

千葉日報オンライン

 昨年4月、千葉市稲毛区の自宅アパートで契約社員、茅野利奈さん=当時(41)=が腹部を刺されるなどして殺害された事件で、強盗殺人と強盗未遂、窃盗、住居侵入などの罪に問われた元飲食店アルバイト従業員で無職、藤長稜平被告(30)の裁判員裁判の初公判が3日、千葉地裁(楡井英夫裁判長)で開かれ、藤長被告は「間違いありません」と、起訴内容を認めた。

 起訴状によると、藤長被告は昨年4月4日、茅野さん宅に侵入し包丁で「騒ぐな。騒げば刺す。金を出せば殺さない」などと脅して金品を奪おうとしたが、抵抗されたため、殺意を持って首や腹などを包丁で複数回突き刺すなどして失血死させたとしている。

 また、同年3月7日、包丁で脅して金品を奪う目的で同区内の別の女性=当時(28)=宅に侵入し、女性に暴行を加えてわいせつな行為をしたほか、同月14日にも同区内の女性=当時(27)=宅に侵入し、現金約9万6千円や財布など計36点の入ったショルダーバッグ(時価計約7900円相当)などを盗んだなどとしている。

 検察側の冒頭陳述によると、兵庫県出身の藤長被告は父親との折り合いが悪かったことから2015年12月、千葉県内の友人を頼って移住。昨年2月ごろ、借金の返済や生活費、遊ぶ金に困り、単身女性宅に包丁を持って忍び込み、見つからなければ金を盗み、見つかれば脅して金を盗もうと考えた。茅野さん宅侵入時は、茅野さんが叫び声を上げて抵抗したため殺害したという。

 弁護側は「(茅野さんに)予想外の抵抗を受けて混乱する中、とにかく静かにしてもらおうと殺害してしまった」と主張。三つの事件の背景としては、藤長被告の考え方などのほか「育った環境に大きく影響を受けた。小さいころから、藤長被告の父親は、息子を自分の思い通りにしようとし、事あるごとに生活に干渉した。健全に成長する機会を奪われた」と述べた。

 茅野さんは、東京都内の外資系企業で事務の契約社員として勤務。昨年4月4日午後9時ごろ、勤務先から茅野さんの父親に「出勤していない」と連絡があり、部屋を訪れた父親が「部屋の中で娘が死んでいる」と110番通報した。午後9時55分ごろ、駆け付けた千葉西署員が室内で死亡している茅野さんを見つけた。藤長被告は当時、千葉市稲毛区稲毛東3のアパートに住んでおり、茅野さんのアパートとの距離はわずか約60メートルだった。