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中国でiPhone盗難が減らない理由

7/4(火) 13:55配信

THE ZERO/ONE

日本ではあまり発生していないが、中国の都市部では、iPhoneの盗難が日常茶飯事だ。なぜiPhoneが狙われるのか。『財経新媒体』の記者2人が、盗難後のiPhoneの行方を追った。

盗難されにくいiPhoneが盗難される

iPhoneは盗難されづらいスマートフォンだ。なぜなら盗んでも再利用できないようになっているからだ。まず、4桁または6桁のパスコードを知らなければスリープ解除することができない。リセットをかけたとしても、アクティベーションロックを突破しなければならない。アクティベーションロックは「iPhoneを探す」をオンにしておくことで、自動的にオンになる。

つまりiPhoneは、盗んでも、パスコードかApple IDのパスワードが分からなければ、再利用することができない。この再利用できないということが、盗難を抑制している。しかし、なぜか中国ではiPhoneの盗難率が高いという。身近な友人の間で、次々とiPhoneの盗難が起きた財経新媒体の記者が盗難iPhoneの行方を追った。

自称「アップル」からの連絡

記者は北京市で働く女性、王さんに取材をした。彼女は出張をしたときに、iPhoneを盗まれた。すぐにリモートロックをかけ、警察に届けた。王さんは、7988元(約12万9000円)で新品のiPhoneを買ったので、なかなかあきらめがつかなかったが、仕方なく、安価なAndroidを買い、SIMカードを再発行してもらい使うことにした。

ところが、新しい携帯電話にした途端、大量のショートメッセージが「アップル」から届くようになった。「紛失したiPhoneが発見されました。こちらをクリックしてください。アップル」「今なら、半額で最新機種をご提供します。詳しくはこちらをクリック。アップル」などだ。さらにアップルと称する人物から電話もかかってきたという。

王さんは、もちろん本当のアップルからの連絡だとは考えなかった。しかし、どうして自分の電話番号がわかったのか不思議に思ったという。王さんは、普段からiPhoneにパスコードロックとTouch ID指紋認証を設定しており、しかも、紛失してから1時間以内にはリモートロックをかけている。

だが盗んだiPhoneのホームボタンを長押しし、Siriを起動する。「私は誰?」と声をかけると、電話番号やメールアドレス、SNSのアカウントなどを表示してくれるのだ。これを避けるには、Siriの設定で「ロック中にアクセス」をオフにしておく必要がある。

記者は詐欺事件の専門家に取材をした。「犯人はおそらくSiri経由で電話番号を知り、ショートメッセージを送ったのでしょう。送られてきたリンクをタップすると、マルウェアに感染したり、フィッシングサイトに誘導されることになります。iPhone紛失直後のこのような詐欺行為は成功率が70%ととても高いのです」。

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最終更新:7/4(火) 13:55
THE ZERO/ONE