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佐々木俊尚・松尾たいこ夫妻に学ぶ。SNSでのパートナーとの接し方

7/4(火) 6:01配信

ホウドウキョク

本特集の第1回では、アンケート調査を通じて世間の夫婦のSNS事情について探ってみたが、続く第2回では実際にSNSを活用しているおしどり夫婦に具体的な使用方法について話を伺ってみたい。

夫のSNS投稿に妻は…?

ご協力いただいたのは、ホウドウキョク「FLAG7」の水曜日アンカーでもある佐々木俊尚さんとイラストレーターの松尾たいこさんの夫妻。

忙しいからこそ、パートナーの状況はSNSで確認

複数のSNSで繋がっている佐々木さんと松尾さん。投稿に対してリアクションすることはもちろん、松尾さんのFacebookには佐々木さんがつくった料理写真がアップされることも。こうしたやりとりを見るだけでも仲睦まじい姿が想像できる。

「ともにスケジュールが立て込んでいるので会えないことも多いのですが、そういうときも互いの存在を確認し、関係を再確認できるという意味は大きいと思います」

そう佐々木さんはSNSの果たしている役割について話す。

2人がよく使用するのはFacebookのメッセンジャー機能。家で一緒にいるときも、会話は直接ではなくFacebookを通じての方が多いという。

「互いに同じ家の中で仕事をしていることも多いのですが、それぞれに忙しくしているし、集中を削ぐようなことはしたくないから、Facebookのメッセンジャーを使う方が気を使わずに済むんです」(松尾)

メッセージの内容は、スケジュール共有や必要な日用品の確認など業務連絡的なことがほとんどだという。

「SNSでのやり取りは必要最小限に留めていて、日常の出来事などは食事の時間などに話すようにしています」と松尾さん。ミスコミュニケーションをなくすことが第一目的とされており、SNS上で雑談をすることはないそうだ。

パートナーと言えど、SNS上の交友関係に干渉するのはNG

夫婦でSNSに繋がっていると、互いに知らないコミュニティに属する人との関わりが気になることもある。だが、2人の間ではそういったことは気にならないという。

「夫婦とはいえそれぞれ独立した個人ですから、互いのプライバシーを大切し、あまり干渉しないように心がけています」(佐々木さん)

「SNSで繋がってはいますが、常に相手の行動を確認するといったこともなく、本当に自然と目に入った投稿に興味があれば反応するくらい。自分の活動と関わりがない領域に関する話も多いので、そういったところにはあまり入っていかないようにしています」(松尾さん)

では、夫婦でSNSを使う際に意識していることはあるのだろうか。

「なるべくこまめに連絡を取り合う、できるだけ『いいね』をする、といったことを気にかけています」(佐々木さん)

「感情的にならないことでしょうか。伝える内容は連絡事項だけにしておき、大切なことは直接話すようにしています」(松尾さん)

SNSを便利に使いつつも、それに甘えることなく、重要なことは直接話したり、相手への気配り忘れずにいる姿勢は見習いたいところだ。

ちなみに、佐々木・松尾夫妻はSNSがきっかけで喧嘩をした経験はこれまでにないという。そうした良好な状況を築いていく秘訣は何なのだろうか。

「SNSが互いの監視ツールにならないようにしてください。夫婦といえども、友人や同僚と同じさまざまな“つながり”のひとつであるということを常に頭に留めておくことが大切です」(佐々木さん)

「SNS上で感情的になるのは良くないと思います。何かしらの形で文面が残ってしまうので、それを見返して腹が立ったり、悲しくなったりしてしまうので」(松尾さん)

SNSを活用すれば、一緒にいる時間を共有できなくとも、近い距離感でパートナーとコミュニケーションをとることができる。しかし、距離が近づきすぎるあまり相手を思いやる気持ちを忘れてしまうと、夫婦関係に亀裂が生じてしまうこともある。SNSへの過度な信頼や期待は持たない方が得策なのだろう。

(左)佐々木俊尚
作家・ジャーナリスト。1988年に毎日新聞社入社。1999年にアスキーへ移籍。月刊アスキー編集部でデスクを務める。2003年に退職し、フリージャーナリストに。フジテレビ ホウドウキョク「FLAG7」では水曜日アンカーを担当している。著書に『簡単、なのに美味い! 家めしこそ、最高のごちそうである。』(マガジンハウス)、『自分でつくるセーフティネット~生存戦略としてのIT入門~』(大和書房)など。

(右)松尾たいこ
イラストレーター。1995年、上京しセツ・モードセミナーに入学。1998年よりフリーに。第16回ザ・チョイス年度賞鈴木成一賞受賞。広告、CDジャケット、雑誌、書籍など幅広い分野で活躍。主な著書に『わたしがみつけたもの』や絵本『空が高かったころ』など。

文=村上 広大(EditReal)/イラスト=浜名 信次(Beach)/モーションデザイン=濱本富士子(Beach)