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日欧EPA 豚肉輸出 解禁に壁 動物福祉、衛生面で難航

7/4(火) 7:00配信

日本農業新聞

 日本が欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)交渉で求める豚肉などの輸出解禁の決定が、日欧が大枠合意の宣言を目指す6日の首脳会談までに間に合わないことが分かった。日本側は農業分野の攻めの交渉の柱と位置付けるが、「動物福祉」の観点から、解禁が認められるかも不透明だ。

 EUは日本産の豚肉や鶏肉、鶏卵、生乳や加工品の輸入を認めておらず、日本はEPA交渉の一環で、5月末にこれらの解禁を申し入れた。だが交渉筋によると、食肉処理場や農場などを調査するため、EU側が日本を訪れるのは7月末以降になることが決まった。

 またEUは食肉処理場での衛生面だけでなく、家畜への苦痛を抑える「動物福祉」についても解禁の条件を定めるとみられる。農場での飼養基準にも適用された場合、飼育密度などが日本の実態に合わず、輸出が認められない可能性がある。

 政府は豚肉などの輸出解禁を「攻め」の交渉の柱としており、自民党がまとめた政府への提言でも「特に(中略)全力を尽くすべき」とする。だが、6日にブリュッセルで予定する日欧首脳会談で仮に大枠合意に至った場合も、解禁は間に合わない。この分野だけ協議を継続しても「空手形」になる恐れがある。

 ただ、そもそも豚肉は「国産とEU産の肉質の差が牛肉ほどではない」(JA関係者)ため、解禁した場合もどれだけの需要があるかは見通せない。「輸入農産物の関税撤廃の目くらましでは」(同)との声もある。

日本農業新聞

最終更新:7/4(火) 7:00
日本農業新聞