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【千葉魂】どこまでも泥臭く自分の姿勢 遊撃で躍動見せる三木

7/4(火) 10:38配信

千葉日報オンライン

 チャンスは必ず来ると信じていた。だから、諦めず、いつ呼ばれてもいいように準備と心構えをして備えていた。石垣島での春季キャンプ。三木亮内野手の名前がマスコミをにぎわすことはなかった。キャプテンの鈴木大地内野手がショートからセカンドへコンバート。空いたショートのポジションは3年目の中村奨吾内野手と2年目の平沢大河内野手の2人が争っていた。子供の時から内野一筋。中でも遊撃にこだわりをもっていた三木は注目が2人の後輩に集中する中で虎視眈々(たんたん)と出番を待った。

 「2人の名前が取り上げられるのは仕方がないと思っていた。でも、競争。オレにもいつか必ずチャンスは来ると信じていた」

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 キャンプではいろいろな内野ポジションで練習をしてアピールをした。それでも全体練習後に「ボクも入れてください」と積極的にショートの特守に加わるなどガムシャラな姿勢も見せた。それでも、開幕は2軍スタート。ファームからのアピールを余儀なくされた。

 「泥臭くが大学時代からの自分の姿勢。カッコよくやるだけが野球じゃない。カッコ悪くてもいいので泥臭く、貪欲にどんな形でもいいので結果を出していく。ヘタはヘタなりのやりかたがある」

 その姿勢の下、いろいろな事に取り組んだ。今季からは打席での立ち位置を変えた。今まではベースから離れて立っていたが、ラインを踏むぐらいのギリギリまでベースに近づいた。昨年秋のキャンプから首脳陣と話し合いながら決めたスタイルだった。

 「ベースの近くギリギリに立つことで投手もインコースに投げにくくなる。それにデットボールでもいい。当たっても出塁にできればラッキーぐらいの気持ち」

 ベースに近づいて打席に立つ分、バットも昨年までより指三つ、短く持つよう工夫した。内角の対応が窮屈になるためバットを短く持ちコンパクトに振りきるという対応策だった。そんな泥臭さが功を奏していく。開幕1軍で遊撃を守ることが多かった中村、平沢がなかなか結果を出せない中、4月に1軍に呼ばれると数少ないチャンスで結果を積み重ねていった。勝負強い打撃と安定した守備。いつしか遊撃のスタメンに名を連ねることが多くなった。

 「まだまだ。ボクがチャンスをつかみ取ったという感じではない。チャンスをもらっている状態。もっともっと結果を出さないといけないし、このポジションを自分のものにできるようにガムシャラに貪欲にプレーをしていかないといけない。日々、泥臭くです」

 プロ入り1年目のキャンプで左太もも裏を肉離れ。さらにその年の8月には大学時代に痛めた右膝半月板を悪化させて手術。2年目もオープン戦で左手を裂傷するケガに見舞われるなど、不運な日々を過ごした。

 「1年目ですからね。ショックでしたし、もちろん焦りもありました。でも右膝の半月板は大学時代から抱えていたもの。これをキッカケにしっかり治そうと開き直った」

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 我慢の日々から花が開きつつある。キラキラと輝きを放ち世間の注目を浴びるドラフト1位選手たちの陰に隠れながら黙々と努力と準備を重ねた男は今、華やかなショートのポジションで躍動をしている。

 「いろいろな人から『今年はチャンスだから』と声をかけてもらっている。ショートは内野の華。ずっとやりたくて今年、(鈴木)大地さんがコンバートとなってチャンスがきた。これだけアピールする場をいただいているのでなんとかして泥臭くつかみたい」

 本拠地ZOZOマリンスタジアムで試合があるときはどんなに疲れていても試合後に室内練習場に直行してバットを振るのが日課だ。泥まみれのユニホーム姿でバットを再び握り打ち込む姿はまさに泥臭さを感じる。25歳の夏。大きなチャンスをつかむため、若者はひたすら走り続ける。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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