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「神宿る島」ルーツ人気 遺跡公園の来場者1・7倍に 福岡県宗像市

7/4(火) 11:26配信

西日本新聞

 沖ノ島(福岡県宗像市)のルーツ、ここにあり-。「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の世界遺産登録審査が近づき、宗像の歴史に関心が高まる中、同市田熊にある弥生~古墳時代の集落跡、田熊石畑遺跡歴史公園(いせきんぐ宗像)にも足を運ぶ人が増えている。6月の来場者数は前年同月の1・7倍になった。住民が「弥生のムラびと」として場内案内のほか、古代体験を指導するなど、積極的にリピーター獲得に努める。

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 田熊石畑遺跡では弥生時代中期の墳墓6基が確認され、すべての墓から武器形青銅器計15点が見つかった。1カ所の墓域から見つかった数としては国内最多級だという。弥生前期に朝鮮半島から伝わった武器形青銅器は有力者の所有物であり、宗像の地に豊かな有力者集団があったことがうかがえる。

 川沿いには入り江のような跡があり、朝鮮系などの土器片も見つかった。「弥生人たちは丸木舟で川を下り、そのまま玄界灘を渡って交易をしていたのかもしれない。沖ノ島祭祀(さいし)をしていた宗像一族の祖先がここにいたと推測できる」と発掘担当の市学芸員、白木英敏さん(51)は力説する。

 3万平方メートルを超す遺跡敷地を公園として整備した「いせきんぐ宗像」のオープンは、沖ノ島が世界遺産候補に挙がっていた2014年。今月、オープン3周年を迎えた。竪穴住居でムラびとが土器や勾玉(まがたま)作りを教えたり、園内の田畑で農作業体験をしたりするなど、歴史を身近に感じてもらえるイベントを工夫している。16日にはここを起点に地域の祭り「田熊山笠」の追い山が走る。

=2017/07/04付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:7/4(火) 11:26
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