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ガザミの稚ガニを「集中放流」 広島県が県東部で100万匹予定

7/4(火) 20:40配信

山陽新聞デジタル

 広島県は県東部でガザミの稚ガニの「集中放流」を行っている。放流を始めた昨年度は計100万匹を放流し、漁獲量も増加するなど成果も表れている。本年度も同数程度を予定し、各漁協と協力しながら福山市田尻町や内海町の沖合などで実施している。

 ガザミは海域に定着しやすく単価が高いことが特徴。県によると、ガザミは数カ月~1年で、県東部の漁業者らが独自で定める漁獲できる大きさ(体長15センチ)まで育つという。昨年度は福山市の田尻、鞆、田島沖で60万匹、尾道、三原市で40万匹を放流。各漁協単位で毎年それぞれ放流している稚ガニと合わせ、計137万匹となった。

 放流の成果も早速表れ、ふ化してから1年未満の大きさのガザミについて、昨年10~12月の県東部の漁獲量は57キロ(前年同期35キロ)と前年の約1・6倍に増えた。10月に漁獲されたガザミのうち2~3割は集中放流の稚ガニが成長したものであることがDNA調査によって確認された。

 6月1日、田尻沖の沖合約50メートルで県職員や田尻あんずの里漁協(田尻町)の組合員ら6人で作業。竹原市の県栽培漁業センターでふ化させてから体長1センチほどまでに育てた稚ガニ計8万匹を海に放した。

 昨年度はガザミのほか、カサゴ約10万匹も放流した。県は尾道市の因島沖には藻場や漁礁などを備えた約1・6ヘクタールの増殖場も整備した。県東部農林水産事務所は「県東部での水揚げ量の減少が続いている。漁業者のためにも活動を続けていきたい」としている。