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北朝鮮の「ICBM」はアメリカに届く? そもそもミサイルって何? 専門家に聞いた。

7/4(火) 18:49配信

BuzzFeed Japan

北朝鮮の国営メディア・朝鮮中央ニュースは4日午後、北朝鮮が「大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に初成功した」と報じた。このことは何を意味するのか? 専門家に聞いた。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

北朝鮮は4日午前9時39分ごろ、平安北道から日本海に向かって弾道ミサイル1発を発射した。日本政府によると、ミサイルは約40分間飛んだあと、日本の排他的経済水域内(EEZ)に落下したと見られている。

朝鮮中央ニュースの放送で、北朝鮮はこのミサイルが「火星14」で、「頂点高度2802キロまで上昇し、933キロを飛行した」と発表した。

一方、ロイター通信によると、 米太平洋軍は、今回のミサイルについて、ICBMよりも射程距離の短い「地上発射型の中距離弾道ミサイル」だと発表した。「北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が分析し、北米への脅威はないと判断した」としている。

この状況をどう見るべきか。静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之さんが解説する。

「ミサイル開発は、北朝鮮が金正恩体制になってから加速しています。焦点の一つが、アメリカ本土に届くミサイルの開発です。アメリカ本土に届くミサイルを手に入れれば、アメリカ政府と交渉したり、アメリカの軍事行動を抑止するのに、大きな意味があるからです」

本土に届くミサイルが、ついに開発されたのだろうか?

「仮に今日発表された数字が、このミサイルの性能限界であるなら、今のところアメリカ本土には届かないと考えられます」

「射程距離を一番長く試算しても6700キロだと考えられるからです。アメリカ本土は8000キロ以上離れています。6700キロだと、アラスカ州には届くけれども、ハワイの主な島には届かない距離です。さらに今回の発射では、弾頭の分離が確認されておらず、兵器として完成された状態ではないとみられます」

そもそも、北朝鮮のミサイル開発状況はどうなっているのか。西さんに基本的なところから、詳しく聞いた。

ーーそもそもミサイルとは何でしょうか?

ざっくり言うと、「無人で離れたところまで片道飛行してターゲットを攻撃する兵器で、発射後も操縦がされるもの」です。

ーー巡航ミサイル、弾道ミサイル……いろいろあるようですが、違いがわかりません。

巡航ミサイルは「飛行機のように、ジェットエンジンで大気中を飛ぶミサイル」のことです。

ちなみに、北朝鮮が6月8日に発射して200キロほど飛行した地対艦ミサイルも、巡航ミサイルです。

一方、弾道ミサイルは「投げたボールのように、放物線または楕円弧の弾道を描いて飛行するミサイル」のことです。

弾道ミサイルは、まずロケットでほぼ真上に上昇し、目標に応じた角度に機首を傾けたところでロケットが止まります。その後は、慣性で目標地点まで飛んでいきます。

ーー「人工衛星打ち上げロケット」だけど「事実上の弾道ミサイル」という言葉をよく聞きますが、同じものなのですか?

ロケット技術は部分的に共通しています。

ただ、衛星を軌道に乗せる技術よりも、弾道ミサイルを実戦的な状況で発射し、目標近くに落下させる技術のほうが難しいです。

たとえば弾道ミサイルには、次のようなものが求められます。

・命令後できるだけ早く発射できること(即応性)
・敵に発見されにくいこと(秘匿性)
・車両や潜水艦に載せて移動し発射できること(可搬性)
・機内の誘導装置
・宇宙空間から大気圏に再突入した際の熱から弾頭を防護すること

人工衛星の打ち上げであれば、これらは必要ありません。

ーー弾道ミサイルは、どんな種類があるのですか?

アメリカ政府は、弾道ミサイルを射程距離によって分類しています。

・短距離弾道ミサイル(SRBM)=射程距離1000キロメートル未満
・準中距離弾道ミサイル(MRBM)=射程距離1000キロ以上3000キロ未満
・中距離弾道ミサイル(IRBM)=射程距離3000キロ以上5500キロ未満
・大陸間弾道ミサイル(ICBM)=射程距離5500キロ以上

それとは別に、潜水艦から発射される弾道ミサイルの場合は、射程にかかわらずSLBMと呼ばれるのがふつうです。

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最終更新:7/4(火) 20:16
BuzzFeed Japan