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ヘルスケア大学【医師監修】の実態は? 約100本の記事を監修した医師が今、思うこと

7/4(火) 20:01配信

BuzzFeed Japan

インターネット上の医療情報の信頼性を疑う声が相次ぎ、「医師監修」を謳う健康・医療情報サイトも増えてきた。しかし、その1つ「ヘルスケア大学」では、外部の医師から記事の誤りを複数指摘され、運営側がそれを認める事態も起きている。このような「医師監修」は信頼できるのか。実際に同サイトで約100本の記事を監修した医師に話を聞いた。【BuzzFeed Japan / 朽木誠一郎】

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低品質な医療情報は今もネットに大量に、しかも目立つ形で残り続けている。

そんな中、医師の「参画」や「監修」など、医師の関与を思わせる表現で、信頼性をアピールするサイトがいくつも現れた。

中には、網羅的な内容の記事を短期間で大量に用意し、検索エンジン対策をしてユーザーを呼び込むという、昨年末に閉鎖に追い込まれたDeNAの医療キュレーションメディア「WELQ」同様の手法を使ったサイトもある。

株式会社リッチメディアが運営するヘルスケア情報サイト「ヘルスケア大学」もその1つだ。同サイトでは実態のない「参画」が発覚、5000人以上としていた参画医師の情報は削除され、7月4日18時現在1510人となっている。

また、参画した医師が「監修」、つまり内容をチェックしたはずの記事について、外部の医師が誤りを指摘する例が相次ぎ、運営側もそれを認めた。【医師監修】という表記はネットでよく見かけるが、信頼していいのだろうか。

BuzzFeed Newsはヘルスケア大学で実際に約100本の記事を監修した経験のあるA医師に接触、【医師監修】の実態についての証言を得た。

A医師が記事を監修するように依頼されたのは、2015年。ヘルスケア大学立ち上げ当初、前身のスキンケア大学を運営していたリッチメディア社の関係者から「新しいメディアを立ち上げる」ということで声をかけられたという。

以来、2017年3月くらいまで約100本の記事の監修を担当していたが、今はしていない。ただし、A医師が監修した記事は現在も掲載されている。

なぜ、監修をしなくなったのか。主な理由をA医師は「記事の質がガクンと落ちたから」と説明する。

「立ち上げ当初から2016年の頭くらいまでは、良質な記事も多かったんです。“ほとんど修正なし”と伝えた記事もあります」

「しかし、それ以降は、文章として読むに耐えないものが送られてくることもありました。また、元々は自分の専門領域のみ依頼されていましたが、それ以外の依頼も来るようになりました」

A医師は「この頃からクラウドソーシングで作成された記事が自分の元に届くようになったのではないか」と疑っている。同じ言葉を繰り返し使ったり、やけに冗長な文章になったりと、文字数稼ぎを露骨に感じるようになったからだ。

「クラウドソーシングで1文字いくらという発注を受けたライターの方が、記事をかさ増ししたのではないでしょうか」(A医師)

2017年に入り「特にその傾向が顕著になった」という。「日本語になっていない」と怒ったこともあるが、謝罪などはなく、一度に送られてくる本数も4~5本から15本ほどに増えた。

それでも「引き受けた以上は」と思い、監修を続けていたが、物理的に時間を確保するのが難しくなり、A医師は監修を止めてしまった。

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最終更新:7/4(火) 20:01
BuzzFeed Japan