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セバスチャン・ベッテルの”体当たり”事件、再調査についてのFIA声明の全文日本語訳

7/4(火) 20:22配信

motorsport.com 日本版

 FIAは、アゼルバイジャンGPでのルイス・ハミルトン(メルセデス)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の間で起きたインシデントについて、ベッテルに10秒のストップ&ゴーペナルティを科したが、さらなる制裁をする必要があるかどうか判断するため、インシデントを再調査することになっていた。

【写真】ベッテルとの接触で損傷したハミルトン車のディフューザーに応急処置を施すメルセデススタッフ

 7月3日、FIAの上層部はベッテルとミーティングを行い、追加の制裁を科さないことを決定。その判断について、声明を発表した。

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 アゼルバイジャンGPでカーナンバー5(セバスチャン・ベッテル)とカーナンバー44(ルイス・ハミルトン)の間で起きたインシデントを受け、セバスチャン・ベッテルが本日、パリにあるFIA本部でのミーティングに出席した。

 彼には、彼のチームの代表マウリツィオ・アリバベーネが同行した。彼は、FIAの副代表グラハム・ストーカーやFIA書記長のピーター・バイエル、FIA フォーミュラ1世界選手権レースディレクターのチャーリー・ホワイティング、副レースディレクターのローレン・メキーズで構成されたパネルとともに、インシデントを再調査した。

 アゼルバイジャンGPでは、このイベントを担当したスチュワードがセバスチャン・ベッテルに10秒のストップ&ゴーペナルティを科した。これはドライバーに黒旗(失格)を掲示する以外で、即時適用できるペナルティの中で最大のものだ。

 さらにセバスチャン・ベッテルは、彼のFIAスーパーライセンスに3点のペナルティポイントを加えられた。これにより、彼のペナルティポイントは計9点になっている。

 しかし、スチュワードの裁定を尊重しながらも、FIAはこのインシデントの影響が広がることに深く懸念を持っている。あのような行為が世界中のファンや若いドライバーたちに与える影響を第一に考え、第二にFIAのイメージやスポーツの名声へのダメージを与えることが考えられた。

 事件に関連するビデオやデータなどの証拠をさらに調べ、詳細なディスカッションを行った後、セバスチャン・ベッテルは完全な責任があることを認めた。

 セバスチャン・ベッテルはFIAと、より広範囲のモータースポーツ関係者に対して心からの謝罪を行った。彼はさらに今後12カ月間、個人的な時間をFIA F2選手権やFIA F3欧州選手権、FIA F4選手権を含む様々なFIA選手権やイベントなどでの教育活動やスチュワードのセミナーに費やすことを約束した。このインシデントを受けてジャン・トッド会長は、今年末までセバスチャン・ベッテルによる交通安全活動は承認されるべきではないと指示を出した。

 FIAはこの取り組みに加え、セバスチャン・ベッテルによる個人的な謝罪があったこと、公にも彼が謝罪すると約束したこと、またスクーデリア・フェラーリはFIAと価値観や目標を共有していることを注釈しておく。

 これらの状況を鑑み、FIA会長のジャン・トッドはこの機会で問題を終結させるべきであると判断した。

 それでもやはり、違反が重大であり有害な影響が考えられるため、このような行為が繰り返された場合は、直ちにFIA国際裁判所によりさらなる調査が行われることになると、トッド会長は明確にした。

 本日の会議の結果について、FIA会長のジャン・トッドは次のようにコメントした。

「トップレベルのスポーツは感情が爆発しかねない、厳しい環境で行われている。しかしながら、そのプレッシャーに対して冷静に対処し、スポーツのレギュレーションを尊重するだけでなく、彼らが享受している高いステータスに見合ったようなやり方で、自分たち自身を管理するのがトップレベルのスポーツマンの役割だ」

「スポーツマンは、彼らを尊敬している人々に対して、自分の行動が影響を与えることを認識しておく必要がある。彼らはヒーローであり、世界中の何百万人ものファンの模範だ。彼らはそれにふさわしいように、自分自身を管理しなければならない」