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笹島信義氏が死去 「黒部の太陽」モデル

7/4(火) 0:19配信

北日本新聞

 故石原裕次郎さんが主演した映画「黒部の太陽」の主人公のモデルとなった笹島建設会長の笹島信義(ささじま・のぶよし)氏が1日、死去した。99歳。入善町出身で自宅は東京都内。通夜は9日午後6時半、葬儀・告別式は社葬で10日午前10時からいずれも東京都港区南青山2丁目の青山葬儀所で行う。葬儀委員長は同社社長、笹島義久氏。喪主は孫、昭人(あきひと)氏。

 1943年から土建業に従事。45年に熊谷組笹島班を組織し、56年から関西電力の黒部川第四発電所(黒四)の建設に携わった。64年に笹島建設を創立し社長就任。トンネル工事を専門に青函トンネルなど国内外で数多くの施工実績を積み重ねた。90年から現職。2013年に瑞宝単光章を受章した。

 黒四建設では熊谷組笹島班班長として、ダム建設の成否を握る「関電トンネル」の掘削を担った。大量の地下水が噴出する大破砕帯を7カ月かけて突破。日本土木史上に残る難工事は「黒部の太陽」として映画化された。

 親交の深かった熊谷組の大田弘相談役=黒部市出身=は、1日に北日本新聞越中座で開かれた「平成広徳塾」の講義で、笹島さんがダム工事の作業員名簿を「最大の財産」と言っていたことを紹介し、「出身から家族構成まで全て頭の中に入っていた。作業員の体や家族を気遣う言葉を掛けていたようだ」と話していた。同相談役は訃報に接し、「困難に直面した際のリーダーの在り方を教えてくれた存在。不撓不屈(ふとうふくつ)の精神は今後も語り継がれていくだろう」と悼んだ。

北日本新聞社

最終更新:7/4(火) 0:19
北日本新聞