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イタリアの銀行「葬り方」が示す、EUはまだ危機時代ルールでプレー

7/4(火) 2:28配信

Bloomberg

金融危機の始まりから10年が過ぎたが、銀行の破綻処理で欧州連合(EU)はまだ危機時代の枠組みを脱していない。

イタリア・ベネト州を基盤とする2銀行バンカ・ポポラーレ・ディ・ビチェンツァとベネト・バンカの整理には政府資金が投入されることになった。政府による大規模な銀行救済時代に終止符を打とうとEUは共通ルールの策定に数年を費やしてきたにもかかわらず、今回の解決策は銀行への公的資金注入を巡るルールが依然、EU法と各国法の継ぎはぎ細工であることを浮き彫りにする。

2銀行の清算のためにイタリア政府が最大170億ユーロ(約2兆1860億円)を投じることを認めるに当たり、EUの行政執行機関である欧州委員会は「危機的状況が継続し金融安定全体をリスクにさらすような本物の例外的環境をもたらしている場合」に政府支援が正当化されるという指針を根拠にした。2008年の指針から修正された13年の指針はその後、再修正されていない。危機がまだ続いており、銀行破綻の際には政府支援が可能だとEUが考えていることがうかがわれる。

ブリュッセルの独立系監視機関、ファイナンス・ウォッチのシニア政策アナリスト、クリスチャン・シュティーフミュラー氏は「銀行規制の世界には依然2つの平行した世界がある。銀行救済が公的資金の乱用だとして批判される世界と、救済は政治的により好都合で安価な危機解決策だと考える世界だ」と話している。

原題:Italy’s Bank Funeral Shows EU Still Using Crisis Playbook (1)(抜粋)

Alexander Weber, Boris Groendahl

最終更新:7/4(火) 2:28
Bloomberg