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ドゥテルテ・フィリピン大統領、麻薬撲滅への戦い-QuickTake

7/4(火) 11:18配信

Bloomberg

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は2016年6月の就任以来、死者を伴う麻薬撲滅戦争を進めてきた。欧州連合(EU)と国連は、結果的に数千人が死亡している(その多くは自警団による私刑)野蛮な取り締まりを非難している。国内の反応は、少なくとも今のところはそれほど批判的ではなく、むしろ概ね支持されているが、先頭に立って批判していた上院議員は、最終的に逮捕された。人権保護団体は、麻薬撲滅運動は主に都市部の貧困層をターゲットにしており、人道に対する犯罪となっている恐れがあると主張している。

何人が死亡したか

人権保護団体のヒューマン・ライツ・ウォッチおよびアムネスティ・インターナショナルによれば、撲滅運動開始以降7カ月で死者は7000人以上に達している。フィリピン政府は、この数字は誇張されており、公式統計による死者数は警察によるものが2600人、自警団によるものが1400人と発表している。どちらにせよ、ドゥテルテ大統領就任から1年もたっていない期間の死者数は、マルコス元政権下で戒厳令が敷かれていた1981年までの8年間の死者数を上回っている。タイのタクシン元首相による2000年代初頭の麻薬撲滅戦争では2500人以上が死亡した。

ドゥテルテ大統領は誰をターゲットにしているのか

麻薬取引の総元締め、ディーラー、使用者、すなわちあらゆる違法取引の関係者をターゲットにしている。ドゥテルテ政権はフィリピンの人口約1億人のうち、麻薬中毒者は最大400万人に上ると推計している。だが、政府の危険薬物委員会(DDB)は180万人とみている。現地でシャブと呼ばれているクリスタル・メタンフェタミンが最大の元凶で、その大半は中国から来ている。

国民はドゥテルテ大統領の麻薬撲滅戦争を支持しているか

国民はその手法よりも目的を支持している。上院の調査が警察の違法行為を暴く前の数字だが、16年12月の調査によるとフィリピン人の80%がドゥテルテ大統領の麻薬撲滅運動に満足していると回答した。他方、78%の国民が自身または知り合いが超法規的な取り締まりに巻き込まれて死亡する恐れがあるとの懸念を示しており、90%が麻薬犯罪の容疑者は生きたまま捕らえられるべきだと回答した。

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最終更新:7/4(火) 11:18
Bloomberg