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「IQ低い」「整形」「サイコ」…トランプ氏のメディア叩きが招いた「皮肉な効果」

7/8(土) 7:00配信

withnews

 アメリカで、トランプ大統領とメディアの対立が激しさを増しています。トランプ氏は自身に批判的なメディアを「偽ニュース」とののしり、品のない言葉で攻撃。一方で、新聞は電子版の有料購読者数がのび、テレビは過去最大の視聴者数を記録しました。皮肉な「トランプ効果」で、むしろメディアへの期待も高まっています。(朝日新聞記者・清宮涼)

【画像】トランプ氏から「整形している」「IQが低い」「サイコ」と罵られたキャスターはこんな人

選挙戦中からメディア批判で人気

 トランプ氏は大統領選の期間中から、アメリカのニュース専門テレビ局CNNや、アメリカを代表する新聞のニューヨーク・タイムズなどを「腐敗した既得権益」として批判し、これまでの政治に不満を持つ人たちから支持を集めてきました。

 支持者集会では、集まったメディアに支持者が「くたばれCNN」などと罵声が浴びせることも。

 アメリカの多くのメディアがトランプ氏の手法を批判しましたが、当選したのはトランプ氏でした。

対立深めた「ロシアゲート」

 大統領就任後も、トランプ氏はメディア批判を続けてきました。昨年の米大統領選へのロシアの介入とトランプ氏側の関与をめぐる「ロシアゲート」報道に反発し、報じたメディアを「偽ニュース」と決めつけて非難したり、政権に批判的なメディアを会見の場から閉め出したりしてきました。

 「ロシアゲート」とは、1974年にニクソン米大統領が辞任に追い込まれた全米最大の政治スキャンダル、ウォーターゲート事件にかけたロシア疑惑の呼び方です。

 トランプ政権はロシアと親密で、大統領選へのロシアの介入に関与したのではないか、またトランプ氏が連邦捜査局(FBI)による捜査を妨害したのではないかといった疑惑が報じられています。

暴言に「乱闘」動画まで 何でもありのツイート

 トランプ氏のメディア攻撃はここ最近激しさを増しています。

 6月29日、番組で自身を批判したアメリカのテレビ局・MSNBCの報道番組「モーニング・ジョー」の女性キャスター、ミカ・ブレジンスキー氏を「IQが低く頭がおかしい」「整形手術でひどく出血していた」などとツイッターで侮辱。

 男性キャスター、ジョー・スカボロー氏に対しても「頭がおかしい」「サイコ(精神異常者)」などと攻撃しました。

 トランプ氏は7月2日には、CNNに見たてた「敵」を「場外乱闘」で何度も殴る動画を自身のツイッターで公開。

 大統領就任前にプロレスのイベントに参加したときの映像を加工したものとみられ、ツイートには、#FraudNewsCNN #FNN(詐欺ニュースのCNN)というハッシュタグをつけています。32万回以上リツイートされています。

 CNNは声明で、「米国の大統領が記者への暴力を助長している悲しい日だ」「我々は仕事を続ける。大統領も自分の仕事を始めるべきだ」と批判。

 米国のNPO「報道の自由のための記者委員会」も声明を出し、「大統領がジャーナリストを暴力で脅すことを非難する」「報道の自由は民主主義の基礎だ」と訴えました。

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最終更新:7/8(土) 7:00
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