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北朝鮮ついに「一線」超えたか トランプの面子つぶしたICBM

7/5(水) 18:33配信

J-CASTニュース

 北朝鮮が2017年7月4日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試験発射に成功したと発表したのに続いて、米国も「ICBM発射を強く非難」する声明を出した。北朝鮮が開発したミサイルがアラスカまで届きうるとの認識を示したことになる。

【画像】金正恩委員長は、ICBMの発射実験を見守った

 トランプ氏は17年1月の段階では、北朝鮮がこういった兵器を持つことについて「そんなことは起きない!」と断言していた。「米国に届くかどうか」が、トランプ氏の許容範囲を示す「レッドライン」だと考えられてきたが、今回の発射実験で「レッドライン越え」の可能性が出てきた。発射後も北朝鮮は「大小の『贈り物』をヤンキーに頻繁に送ってやろう」などと挑発を続けており、トランプ氏の「次の一手」に注目が集まる。

■北朝鮮のICBMで「世界にとって脅威のレベルが上がった」

 米国のティラーソン国務長官は7月4日(米東部時間)、

  「米国は北朝鮮による大陸間弾道ミサイルの発射を強く非難する。ICBMの試験(発射)は米国と同盟国、パートナー、地域、世界にとって脅威のレベルが上がったことを示している」

との非難声明を発表した。冷戦下の1975年に米国と旧ソ連が結んだ第2次戦略兵器制限条約(SALT2)では、ICBMを「射程5500キロ以上の弾道ミサイル」と定義。これが一般的なICBMの定義として定着している。今回のミサイルが発射された北朝鮮西部からアラスカまでの距離は約5200キロ。今回のティラーソン氏の声明で、米政府として北朝鮮のミサイルがアラスカに届きうるとの認識を示したことになる。菅義偉官房長官も7月5日午前の記者会見で、

  「今回発射された弾道ミサイルの飛翔高度、距離、こうしたことを踏まえれば、最大射程5500キロ。ここを越える可能性が高い」

として、米国と同様に北朝鮮のミサイルはICBMだとみている。

金正恩氏「大小の『贈り物』をヤンキーに頻繁に送ってやろう」

 朝鮮中央通信によると、金正恩氏は発射実験後に幹部や科学者、技術者を前に、

  「今日、我々の戦略的選択を見つめていた米国は非常に不快だっただろう。『独立記念日(※編注:米国の独立記念日は7月4日)』に我々から受ける『贈り物』は、あまり気に入らないと思うが、これからも退屈しないように大小の『贈り物』をヤンキーに頻繁に送ってやろう」

と、満面の笑みを浮かべて語ったという。

 ICBMをはじめとする弾道ミサイルの技術的な関門は、再突入時の高熱から弾頭を保護することだとされている。この朝鮮中央通信の記事の中で北朝鮮は、

  「再突入の際、数千度の高温、高負荷と振動にさらされたが、弾頭の先頭部の温度は25~45度に維持され、核弾頭爆発制御装置も正常に動作した」

とも主張。ICBMとしての技術を完成させたことをアピールしているが、日本政府は

  「我が国としては分析中」(菅義偉官房長官)

とするにとどめている。

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最終更新:7/6(木) 16:12
J-CASTニュース