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腕時計として比類なき大きさ! 空き缶を再利用した「CAN-WATCH」を衝動買い

7/5(水) 12:00配信

アスキー

今回衝動買いしたものは、台湾の誠品書店で売られていた「CAN WATCH S 30」。アルミ缶を再利用した、とても分厚い腕時計だ

 産業廃棄物の一部を再利用するアーティストやデザイナーは昔も今も多い。空き缶などを使用したアート作品は過去から現代まで満遍なく存在しているが、デザイナーが再利用し、製品として販売するためには、時代環境やその時のカルチャーの反映やら、さまざまなマーケティング的な支援が必要だ。
 
 昔から、ステーショナリーや腕時計の分野は比較的多くの一部の産業廃棄物を応用し、加工転換した商品がよく登場してくるフィールドだ。腕時計に限って言えば、前回のブーム時に筆者がリサイクルウォッチを買ったのは1998年だった。
 
 この年、NYCでは「Re-Watch」(リサイクルウォッチ)と呼ばれたモノが流行っていた。誰もが知っているコーラやビールなど炭酸系のアルミ缶を巨大な圧力で押しつぶし、加工して腕時計のケースやベゼルとして再利用したモノだった。
 
 筆者はペプシコーラの缶を押しつぶしたのがハッキリと分かるRe-Watchを、「美女と野獣」のミュージカルを観に行ったブロードウェイ近くのガジェットショップで購入したことを今でもハッキリと覚えている。
 
 実は今回衝動買いしたリサイクルウォッチと比較のために、20年近く前に購入した腕時計を家中ひっくり返して探してみたのだが、残念ながら見つからなかった。
 
 今回衝動買いした腕時計は、香港のアーティストが「ALCHEMIST CREATIONS」(アルキメスト・クリエーションズ)という工房を起こし、空き缶を加工したデザイン商品のひとつだ。
 
台湾の誠品書店で買った「CAN WATCH S 30」
 彼らのモットーは「We make EVERYTHING from SODA CANS」(ソーダの缶で何でも創っちゃう)なのだ。今回、筆者が購入したお店は、近頃は日本でも有名になってきた台北にある「誠品生活松●(草かんむりに於)店」だった。
 
 ベースとなる誠品書店は台湾では超有名な書店チェーンだ。その書店が、ここ数年、ホテルやライフスタイル商品にもビジネスを拡大してきている。
 
 そして4年ほど前に煙草工場の広大な跡地をリノベーションしたアートスペースエリアである「松山文創園区」にも展開したのだ。
 
 なかなかグッドセンスで人気のお店が「誠品行旅」(ホテル)と「誠品生活」(ライフスタイル店)の2つのお店。
 
 筆者が誠品生活で買った腕時計は「CAN WATCH S 30」(以降CAN-WATCH)という、赤いナイロンストラップの低価格なグループに入るモデルだ。
 
 同じ低価格グループには、ほかにもストラップカラーが黒、青、茶、グレー、オレンジ、ピンクがあり、ストラップカラーにマッチする分針と秒針が組み合わされて取り付けられている。筆者の購入した赤ストラップモデルは時針は黒、分針と秒針は赤だ。
 
 なかなか凝ったパッケージを開けると、本体の腕時計と保証書、取説、予備バッテリーなどが出てくる。
 
ソーダのアルミ缶を再利用! その名残も……
 名前通り、CAN-WATCHはアルミ缶を再利用したモノだ。ソーダ系のアルミ缶にも多くのサイズがあり、腕時計にできるのは、160ml入りで直径が53mmの最も小さなタイプで缶だけだ。
 
 そして缶の柄が特徴的なデザインのアルミ缶であれば、腕時計に使われているのがほんの一部でも、コカコーラとかカナダドライとか銘柄がはっきりとわかる場合もあるが、残念ながら筆者の購入したモノは元が何であったかのかまったく想像がつかない。
 
 使用するアルミ缶はオリジナリティーを重視し、インクで記された製造日などもそのまま残っている。CAN-WATCHは、上下2つの部分がネジ式に合体してでき上がっている構造だ。
 
 廃棄するアルミ缶の上の面は、ほとんどがプルトップの穴が空いてしまっているので腕時計本体の材料には使えそうにない。感覚的に、CAN-WATCHは直径53mmのアルミ缶のカットした底部分を2つ合わせているように感じるが、真相は分からない。
 
 上下に分かれたトップ部分にはクォーツ腕時計のメカ部分やボタン電池、ボトムには残念ながらラグ用のコの字に曲げたしっかりした針金だけが固定されており、それをトップの缶と合体させるためのプラスティックのフタが全容積を占めている。
 
 トップとボトムの間にわずかでも空間があれば、500円硬貨やEdyのプラスティックチップを入れて、“もしもの場合”に活用しようと考えたが、まったく隙間はなく活用の道は絶たれてしまった。ワンコインやピルケースにも使える遊び心が必要ではないだろうか。
 
とにかく分厚い! 腕につけるとインパクト大!!
 実際にCAN-WATCHを腕に装着してみたところ、超軽いが超デカいというのが印象だ。
 
 筆者の愛用している史上最大級のカシオ「G-SHOCK」腕時計やメカの塊であるDevonの「TREAD1」腕時計と並べてみても、まったく引けをとらないどころか、厚さ25mmという両腕時計より10mm近く分厚い大きさは圧巻だ。
 
 ちなみに、世界最薄と言われているシチズンの「Eco-Drive One」や、直径が38~45mm程度の一般的な腕時計では存在感に差がありすぎて勝負にもならない。
 
 CAN-WATCHと比較してその圧倒的な登場感や存在感であまり引けをとらないのは、ガチャでゲットした「温泉ウォッチ」やフォッシルの「腕・日時計」、ルミノックス風の超まぶしい「シューターズウォッチ」などのウケのためのジョーク系腕時計しか対抗勢力はいなさそうだ。
 
 あえてデカサイズでの登場感で勝負するなら、ブラウン置き時計サイズのモノを改造してナイロンストラップを取り付けて装着するしかなさそうだ。意外と着想の原点はそんなところにもあったのではないだろうか。
 
一緒に持ち歩く携行品選びが難しいかも!?
 デカさ一番のCAN-WATCHは、周囲の目を一切気にせず、堂々と普段使いを敢行するなら、オーディナリーな携行物ではまったく似合わない。
 
 一緒に持つなら大きくスレッシュホールドを超えた各ジャンルの超逸品をセレクトするしかないだろう。それほどCAN-WATCHはインパクト大きい。
 
今回の衝動買い
 
アイテム:
CAN WATCH S 30
 
価格:誠品生活にて1850台湾ドル(約7400円)で購入
 
T教授
 
 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
 
文● T教授、撮影● T教授

最終更新:7/5(水) 12:00
アスキー