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銀座・鳩居堂前はバブル超え 高騰する土地“爆買い”の実情

7/5(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 バブル期以上の高騰だ。

 国税庁が発表した2017年分の路線価を見てビックリした人もいるだろう。東京・銀座の「鳩居堂」前は1平方メートルあたり4032万円で、過去最高だったバブル直後(1992年)の3650万円を上回った。

 全国平均の地価は前年を0.4%上回り、2年連続で上昇。東京の上げ幅は3・2%で、愛知や大阪、福岡などの大都市も上げ幅が広がっている。なぜ地価が高騰しているのか。

 不動産コンサルタント会社「グローバルクリエイト」社長の太田勤氏によると、大都市のマンションやタワービルなどを買う外国人投資家が増えているからという。

 米国はトランプ政権がこの先どうなるか分からない。英国はEU離脱でもめるなど世情が不安定だから投資に向いていない。

 それに比べて日本は比較的、政権が安定し、円安なので買いやすい。中国人は自国の政治体制が崩壊したときに備えて安全な日本に資産を所有したい。こうした事情から世界の投資マネーが日本に集中しているのだ。太田氏が言う。

「だからブランド力のある『銀座』や『青山』の地名がついているビルは欧米系と中国系の投資家にどんどん買われているのです。この動きに連動して銀座の中心地も値上がりしたのが今回の結果。外国勢に加えて日本の証券会社や生保、損保、不動産会社も物件を買っている。都内では10億円で買ったビルを17億円で売るようなことが起きています」

 投資の目的はまず利回り。利回り5%の物件を100億円で買った場合、年間の家賃収入は5億円。10年で50億円の儲けになる。その時点で物件の価値が70億円に下がったとしても合計120億円だから、損はしない計算だ。

「欧米系の投資ファンドなどは日本の物件を見学せず、数百ページにわたるリポートを見て買うかどうかを決めます。建築が適法か、アスベストを使っていないか、用途を変更していないかなどを細かくチェックし、書面上で購入を決定するのです。彼らは更地は買わず、すぐに利回りが得られる土地付きの建物を狙い、価値が上がれば3~5年で売り抜けます」(太田勤氏)

 欧米人と中国人の“爆買い”で土地の値が上がり、庶民の固定資産税や相続税も上昇。ワリを食うのは一般サラリーマンというわけだ。