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国内の風力発電は7.8%増加、導入量トップ5に変化あり

7/5(水) 7:10配信

スマートジャパン

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2016年度(2017年3月末)時点の国内における風力発電設備の導入実績を公表した。2016年度までに風力発電の累計設備容量は前年度比7.8%増の約336万kW(キロワット)、設置基数は同5.0%増の2203基となった。

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 調査は単機出力10kW(キロワット)以上かつ総出力20kW以上の系統連系されている全ての風力発電設備を対象としており、NEDOは国内の電力会社などから聞き取り調査を行い、その集計結果を毎年公表している。2016年度単年での増加量は、設備容量で約25万kW、設置基数で120基となった。単年度の増加量で見ると、過去10年間の中では2009年度、2010年度に続く3番目の伸び率となっている。

国内機が微増

 2017年3月末時点までに導入された風車2203基の海外機と国産機の割合は、海外機は前年度比2.4%増の1502基、国産機は前年度比10%増の701基となった。前年度と比較すると国内機が微増している。

都道府県別の導入量トップ5に変化あり

 都道府県別の導入量では前年度に引き続き、青森県がトップを走っている。2016年度末までの設備導入量は前年度比約5.3%の38万5263kWに拡大した。そして2015年度末まで2位だった北海道を秋田県が追い抜いている。設備導入量は35万5151kWで、前年度から約26.4%も増加した。一方の北海道も35万2945kWと、前年度から約10.6%増えている。

 秋田県では2016年度中に合計6カ所の風力発電所が運転を開始した。中でも特に規模が大きいのが、2016年12月に稼働した「風の松原風力発電所」だ。日本海に面した能代市の海岸線に広がる防風林の中に、ドイツのENERCON社製の大型風車17基を設置した発電所で、合計3万9000kWの発電出力がある。出力変動対策として蓄電池も併設している。年間に一般家庭2万8500世帯分に相当する1億kWh(キロワット時)の発電を見込んでいる。

三重県が大躍進

 累計の設備導入量で30万kWを超えるのは、青森県、北海道、秋田県の3県のみ。続く第4位には2015年度と変わらず鹿児島県で、導入量は前年度より1300kW減少し、26万1005kWとなっている。

 そして2015年度は11位だった三重県が大きく導入量を伸ばし、5位にランクインしたのも特徴だ。設備容量は18万300kWで、前年度から約66.5%も増加している。拡大の要因となったのが、中部電力グループのシーテックが津市・伊賀市と共同で運営する「新青山高原風力発電所」の完成だ。日立製の2MWの風車を合計40基設置する、総出力80MWの国内最大級の風力発電所だ。先行して2016年3月から18基が稼働していたが、2017年2月から全40基での運転がスタートした。年間の発電量は1億5000万kWhを見込んでいる。一般家庭4万4000世帯の年間使用電力量に相当する発電量だ。

 2015年度から2016年度にかけての設備容量の増加量は23万9861kW。このうちの82.3%は青森県、秋田県、北海道、三重県の増加量が占めており、引き続き北部に導入が集中する傾向は続いている。一方、2016年度は2015年度末時点で導入量がゼロだった宮城県と宮崎県の2県に、それぞれ7480kWと1万6000kWの風力発電量が導入された。これにより、未導入のエリアは1府6県に減っている。