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不祥事続きの今、経営者がお遍路に行くべき理由

7/5(水) 20:35配信

投信1

大企業の不祥事が続く

大企業の不祥事が続いています。

ここ数年では、不正会計の東芝 <6502> や富士フイルムホールディングス <4901> 、エアバッグの不具合から経営破綻に至ったタカタ <7312> 、燃費表記偽装の三菱自動車 <7211> 、過労死問題の電通 <4324> 、マンション傾き問題の三井不動産 <8801> や旭化成 <3407> などが記憶に新しいところです。

細かな事案を含めれば、これら以外にも多くの問題が発生しています。会社トップによる「謝罪会見」は一種、見慣れた光景になっているのではないでしょうか。

こうした問題が起きた時の世間の反応は、「まさか、あの名門が?  信じられない」というものと、「やっぱり、あの会社なら」と大きく2つに分かれます。

最近では名門企業と言われていた企業の不祥事が多発しているためか、「まさか」という反応はどちらかというと少なくなっているかもしれません。それだけ、世間全体の大企業を見る目が厳しくなっている印象があります。

こうした反応があることは非常に残念ではあるものの、リスク管理の観点からはむしろ歓迎すべき現象ではないでしょうか。世間からこのように見られていることが意識されれば、むしろコンプライアンスやガバナンスを強化する機運が高まると期待されるためです。

なぜ、不祥事はなくならないのか

では、なぜこのように不祥事は頻発してしまうのでしょうか。

その答えの一つは、最近出版された『企業不祥事はなぜ起きるのか』(中公新書、稲葉陽二著)にありました。本書によると、不祥事が多発する背景には「トップの暴走とそれを止められない社内風土」の影響があることのことで、その理由が豊富なデータをもとに解説されています。

日本特有の企業風土に問題があるという見方は、これまで日本企業に勤めた経験をお持ちの方であれば、誰もが大なり小なり共感できるのではないでしょうか。

とはいえ、企業風土を変えていくことは容易ではありません。企業風土というのは、明文化はされてはいないものの、長い時間をかけて醸成されてきたものだからです。また、企業風土は堅固なチームワークという形で企業の強みとなることもあり、悪い面ばかりではないため一概に否定もできません。

ちなみに、日本の会社は、ゲマインシャフト型(共同体組織≒村社会)であると言われ、西欧社会のゲゼルシャフト型(機能体組織≒ビジネスライクな社会)とは対極的な特色を持っているとされています。どちらにも長所短所があり、日本の会社がゲゼルシャフト型に変われば不祥事はなくなる、という単純な話でもありません。

では、不祥事をなくすためには、日本の企業風土のどこを変えていけばよいのでしょうか。その答えは容易には見つかりませんが、経営トップは、ゲマインシャフト型の組織であっても「モノが言いやすい風通しのよい組織」を作ることに努めるべきではないでしょうか。

そのためには、トップ自らが「それぞれの個人の違いを認める」寛容さを持つことが大切だと思います。

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最終更新:7/6(木) 11:25
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チャート

東芝6502
302円、前日比-8円 - 9/22(金) 15:00

チャート

富士フイルムホールディングス4901
4415円、前日比-15円 - 9/22(金) 15:00

チャート

三菱自動車7211
873円、前日比-5円 - 9/22(金) 15:00