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ソフトチーズ6万トン EPA無税枠要求 EU

7/5(水) 7:03配信

日本農業新聞

 日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉の焦点となっているチーズについて、EU側がソフト系などに6万トン程度の無税輸入枠の新設を要求していることが4日、分かった。日本側の主張とは大幅な開きがあり、厳しい交渉が続いている。ハード系は環太平洋連携協定(TPP)と同じ程度の期間をかけて関税を撤廃する方向で調整している。

 日本は現在、カマンベールなどのソフト系チーズ、モッツァレラなどフレッシュチーズに29.8%の関税をかけており、TPPでも維持した。EU側は、これらの品目をひとくくりにし、6万トン程度の輸入枠を要求している。交渉関係者によると現行の輸入量の3倍程度で、日本側は「消費の伸びにも限界がある。実質的に全て関税を撤廃するようなもので、とてものめない」と拒否している。EUとカナダの自由貿易協定(FTA)で、カナダが設定した1万7700トンの輸入枠と比べても極めて大きい。

 一方、ゴーダやチェダーなどハード系のチーズは、29.8%の関税を段階的に撤廃する方向で最終調整している。TPPでは、16年目に関税を撤廃するとした。同程度の期間をかける方向だ。

 EUはチーズ全品目の関税撤廃を求めていたが、日欧が6日の首脳会談で大枠合意を目指す中で方針を一定程度転換したとみられる。一方、日本はEU産のバターや脱脂粉乳に生乳換算で3万トン程度の輸入枠の設置を検討していたが、同1.5万~2万トン程度で調整が進む。EUはバター・脱脂粉乳で要求水準を下げる代わりに、チーズの輸入枠を拡大したい考えとみられる。またホエー(乳清)は関税を大幅に削減する方向で調整する。

 日本はチーズ、バターや脱脂粉乳の輸入枠などを総合して、TPPでの乳製品の自由化水準以下に抑えたい方針だ。TPPでは、バターと脱脂粉乳に生乳換算で7万トンの輸入枠を設定した。

 日欧EPA交渉は、EUが日本産自動車にかける関税(10%)の撤廃期間を巡っても難航する。日本は7年程度を求めるのに対し、EUは10年程度を主張。EU側が自動車分野で譲歩すれば、チーズの輸入枠の一層の拡大を日本に求めてくる恐れもある。

日本農業新聞

最終更新:7/5(水) 10:59
日本農業新聞