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ロス・ブラウン、ホンダを例に2020年以降の新規制から新参メーカーに対し“救済措置案“の導入を提唱

7/5(水) 6:30配信

motorsport.com 日本版

 今年の初め、FIAはメルセデスとフェラーリ、ルノーがそれぞれ0.3秒以内の性能差にあるエンジンを開発したと声明を出したが、レッドブルはこの算出の仕方に問題があると異議を唱えていた。

現在のスタンディング。2ポイントのマクラーレンは現在最下位に位置している

 一方、F1に参戦復帰してから3年目を迎えるホンダは、現在の技術規則の下、他のエンジンサプライヤーに遅れをとっていることで苦戦を強いられており、それが原因でマクラーレンとのパートナーシップにも軋轢が生じている。

 F1のスポーティングディレクターであるロス・ブラウンは、ホンダが現在抱えている問題解決のため、FIAに対し援助を要請した場合はそれを受け入れることを示唆し、今後の新参メーカーに対してサポートを行う可能性もあると考えている。

「2020年以降に新しい技術規則が設定される際、新たに参入するメーカーに配慮する必要があるであろうし、さらに追加のサポートが必要になる可能性も我々は認めている」

 そうブラウンは語る。

「例えば、以前のレギュレーションに存在していたトークンシステムの場合、新参メーカーに対し、初めの数年間はライバルたちよりも開発トークンを多く付与するといったような配慮を行う可能性がある」

 ブラウンは、ホンダを救済する際にF1が注意しなければならないのは、F1の救済によって”フェアでない競争”を生み出さないことであると強く主張した。

「私はホンダのために特別なエンジニア集団を送り込むつもりはないし、そのような交渉をするつもりもない」

「私がホンダに入って、エンジンの設計の仕方を教えようとしているわけでもない。しかし、もし彼らの野望を達成することを助けられるのであれば、我々は協力しようとするだろう」

「もしホンダが我々に助けを要請していて、不公平な競争を招かないようなやり方があったのなら、我々はその方法で彼らを助けるだろう」

 ブラウンは、F1のエンジンはチーム間における”性能差別化の一要因”であるべきだと考える一方、現行のレギュレーションでは、技術が非常に複雑化しており、新規参入メーカーを遠ざけてしまっているとも感じているようだ。

「コスワースV8が主流だった頃、誰もが同じエンジンを持っていたため、エンジンはシャシーとギヤボックスの間に挟まっている”スペーサー”でしかなかった。それによって多くの価値を生み出したとは思わないが、それでも差別化する価値はあるのだ」

「しかし、F1を支配できるほど、その差が広がってもいけない」

「まずバランスを見つけることが一番重要だ。あとでそれを訂正しようとすると、トリッキーかつ感情的、さらにまとまりがなくなり、人々をイライラさせるからだ」

「我々が狙うのは、新しい規制で性能差をコントロールし、より多くの人々が勝利できるように調整を行う大きな触媒役になることだ」

「現在のパワーユニットは技術による差が大いに出るパーツである。しかしすでに実証されているように、新しいメーカーが上位を目指して挑戦するのに、とても苦労してしまうパーツでもある」

「エンジンをシンプルにさせすぎないようにしたいが、我々は新しいメーカーを招致したいとも考えている。尊敬に値するような作業を行い、3年以内で競争力を発揮できるメーカーをね」