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伝統行事「丹波大文字」がピンチ 火床修復に費用

7/5(水) 8:00配信

両丹日日新聞

 京都府福知山市の夏の行事として親しまれている「丹波大文字送り火」がピンチに立っている。火床の修復などに費用がかさむうえ、市民からの協賛金(塔婆供養料)が、年々減ってきている。今年の開催に向けての会合が1日夜、送り火が点火される姫髪山(標高406メートル)のふもとにある奥野部公会堂で開かれ、役員10人が集まり、危機をどう乗り越えるかについて検討した。

 会合には、丹波大文字保存会(芦田正男会長)、市仏教振興会、市仏教会(ともに会長・佐々木善数願成寺住職)の人らが出席。「火床の土止めに建築資材を流用してはどうか」「60年以上の歴史がある伝統行事、郷土の文化としてのPRを」「企業・団体からの協力金も考えたら」などの提案があった。

 丹波大文字は1951年から現在まで続いており、丹波大文字保存会、市仏教会、福知山商工会議所が共催している。毎年8月16日夕方に中ノの市厚生会館で仏教会などが「丹波大文字法要」を営み、先祖供養とともに4年前の花火大会露店爆発炎上事故の犠牲者の追悼をする。同日午後8時からは保存会が、市街地から西に見える姫髪山の山頂付近に「大」の送り火を点火する。

 火床崩れがひどくなってきたのは数年前から。保存会によると、姫髪山周辺には100頭以上のシカがいることが定点カメラで確認されているという。以前は火床周辺の草刈りが重労働だったが、今ではシカが草をすっかり食べつくし、地面がむき出しになっている。

 このため激しい雨が降ると火床を支えている土止めが崩れたり、地面がえぐれてしまう。特に斜面の傾斜が急な「大」の字の2画目、3画目の払いの部分は被害が大きい。業者に修理を頼んだり、保存会で山頂付近に排水路を設けたりしてきたが、この費用が年々かさんでいるという。

 会合では、排水路の幅を広げ、深くする手直しをする案が出された。さらに、長期にわたって補修する必要をなくすために、伐採した雑木を利用している土止め板を建設現場の足場板に換え、それを支える杭も鉄筋から単管パイプに換える案が出され、安く購入する方法も検討された。

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最終更新:7/5(水) 8:00
両丹日日新聞