ここから本文です

駆け足台風、梅雨前線活発化 荒天・・・恨めし

7/5(水) 7:03配信

日本農業新聞

 台風3号が4日、長崎市付近に上陸後、東に進んだ影響で西日本を中心に大荒れの天気となり、熊本県でハウスが倒壊するなどの被害が出た。台風に伴う湿った空気が梅雨前線を活発化させたことから、北陸や信越など東日本の広い範囲で大雨となった。新潟県では、田畑ののり面や畦畔(けいはん)の崩落など農業被害も出ている。この3日間で平年の7月の1カ月分以上の雨が降った地域もあり、今後の土砂災害に注意が必要だ。

イチゴハウス倒壊 熊本

 熊本県合志市では、台風に伴う突風でイチゴ生産者3戸のハウス計3棟が被災した。パイプが折れ曲がるなどしてつぶれ、中にあったイチゴ苗が倒れたり、雨をかぶったりなどする被害が出ている。JA菊池は「被害額は3戸で計250万円ほどになる。生産者はショックを受けている」(園芸課)と説明する。

 JAでは5日、イチゴ部会の部会員約40戸が総出で復旧作業を手伝う方針だ。部会を担当する同課の井餘田賢営農指導員は「誰が被害を受けても、部会の全員で助け合う」と、被災した農家を支える考えを強調する。

 同県南阿蘇村の観光農園・南阿蘇ふれあい農園では、収穫期を迎えたミニトマトのハウス1棟が倒壊した。田尻徹代表は「前日に補強していたが、ビニールが破れる被害もあった」と明かす。

 同村でアスパラガスを45アール栽培するJA阿蘇女性部フレッシュミズ代表の藤原美里さん(39)も「一部のハウスでビニールが剥がれた。ポンプを置いていた小さいハウスはつぶれてしまった」と残念がる。「周辺のイチゴハウスにも被害があったようだ」と心配する。

 熊本、長崎県を中心に約6万8500戸が一時停電した影響で、熊本県では4日の集乳時間に合わせて搾乳できなかった農家が3戸あった。JA長崎せいひの一部の支店で昼すぎまで停電となり、一部の業務に支障が出た。

 福岡県や佐賀県では、果実落果など大きな被害は確認されていない。

 気象庁によると台風3号は長崎市に上陸した後、正午すぎに愛媛県宇和島市付近、午後5時前に和歌山県田辺市付近に再上陸した。5日明け方には関東の東海上に達する見込み。同日午後6時までの予想雨量は東海150ミリ、近畿、関東甲信で120ミリ。落雷や竜巻などの激しい突風に注意するよう呼び掛けている。

1/2ページ

最終更新:7/5(水) 10:56
日本農業新聞