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経産省の7~9月鋼材需要見通し、粗鋼で2629万トンと微増

7/5(水) 6:02配信

鉄鋼新聞

 経済産業省は4日、今期(7~9月)の鋼材需要見通しを発表した。粗鋼生産量は2629万トンで、前期実績見込みに比べ0・5%増加する見通しだ。前年同期比では微減だが、国内を中心に堅調に推移する鋼材需要を下支えに、粗鋼生産では6期連続で2600万トンを上回る見込み。

 経産省の小見山康二・金属課長は同日の記者会見で「需要は国内を中心に堅調だが、在庫や海外市場の動向には注意が必要」と述べ、国内需要が堅調な中でも慎重姿勢が必要になると指摘した。
 国内在庫をめぐっては、薄板3品の在庫量が5月末に408万トンと、9カ月ぶりに400万トンを上回るなど、ここにきて在庫の増加が目立ち始めている。一方、海外市場では、通商拡大法232条に代表される米国の保護主義的な動きに加え、英国のEU離脱問題、中国の過剰生産問題などが先行きの海外鋼材市場に影響を与える懸念も残る。小見山課長は「地政学的なリスクについても注視する必要がある」と強調した。
 見通しによると、7~9月期の鋼材需要量は、普通鋼1886万トン(前年同期比2・8%減)、特殊鋼498万トン(同3・0%増)の計2384万トン(同1・6%減)。
 このうち普通鋼の国内需要量は1241万トン(同0・2%増)の見込み。需要部門別の鋼材消費量を見ると、前年同期比で建設(建築・土木)が0・5%増と堅調に推移する。製造業向けは微減だが、自動車、産業機械向けは引き続き好調を持続する見通しだ。
 これに対し造船向けは、バルク船市況の低迷などを背景に、需要の伸び悩みが続くとみている。
 7~9月期の需要見通しを織り込んだ今年度上半期(4~9月)の粗鋼生産量は5246万トンとなる計算。前年同期実績に対し約9万トン(0・2%)減となる形だが、経産省は「上期は、設備の定期修理やトラブルに伴う生産制約があった。トラブルなどは解消に向かっており、東京オリンピック・パラリンピック関連の需要も出てくるので、下期にかけて『堅調』から『好調』に転じることが期待される」(小見山課長)としている。

最終更新:7/5(水) 6:02
鉄鋼新聞