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VRで患者目線体験 認知症の理解深める 市川・和洋女子大

7/5(水) 10:10配信

千葉日報オンライン

 社会福祉士などを目指す学生に認知症を疑似体験してもらおうと、和洋女子大学(千葉県市川市)で、VR(バーチャルリアリティー)技術を使った体験型授業が行われた。

 3年生18人が参加。専用のヘッドマウントディスプレーを装着し、認知症患者の証言に基づいて再現された2~5分間の3種類のVR作品を視聴した。「レビー小体型認知症」の人に特有の幻視の症状をテーマにしたプログラムでは、知人の家に招かれる場面がドラマ形式で展開し、その場所にいないはずの人や犬、虫などが見えたり消えたりする症状を当事者になったかのように体験した。

 また、認知症の人にとっては、車から一歩降りるだけの行為が、まるでビルの屋上から突き落とされるような感覚になることや、電車で一人で移動する途中に乗換駅が分からなくなり戸惑う状況を体感した。

 授業に参加した小川瑠利子さん(20)は「自分が体験することで認知症への理解が深まった。近所に徘徊する女性がいて、今までは怖いという気持ちがあったが、これからは話し掛けて家に帰してあげたい」と話した。

 千葉県内を中心にサービス付き高齢者住宅を運営するシルバーウッド(本社・浦安市)の下河原忠道社長(45)が講師を務めた。同社は、認知症ではない人がVR技術を活用して認知症の中核症状を体験し、理解を深める「VR認知症プロジェクト」を2016年からスタートし、全国で体験会を開催。VRコンテンツの企画開発も手掛けている。

 下河原さんは「認知症の人に想像力を持って接するようになってもらうことが狙い。認知症そのものが問題ではなく、患者や家族が生きづらい社会が問題。認知症になっても大丈夫な社会をつくろう」と、学生たちに語り掛けた。

 VR認知症プロジェクトについての問い合わせは同社VR事業部(電話)03(3401)4001。