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「日本一の長崎ビワ宣伝隊長」応援する会発足、会員はたった一人

7/5(水) 11:38配信

西日本新聞

 長く県外で会社員生活をしていて、気づいたことがある。「長崎には素晴らしいものがたくさんあるのに十分にアピールできていない」。その代表格が特産のビワだ。東京の青果店に並んでいたのは、多くが千葉産だった。長崎は生産量日本一なのに、ブランドがいまいち浸透していないと感じるようになった。

 「日本一の長崎びわを応援する会」の菅原千二郎さん(68)は、63歳で退職して長崎市に帰郷した。もともと農業や農産物に関心があり、体を動かすのが好きだったため、自宅近くにある長崎市農業センターが行う人材育成事業「農業ヘルパー研修」に応募した。収穫など繁忙期の農家をサポートするボランティア。2014年から2年間の研修で農業についての技能を深める中で、忘れられない出合いがあった。

 ビワの新品種「なつたより」を生産する果樹園を訪れた際、もぎたてのみずみずしいビワを頬張った。「ビワってこんなにおいしいフルーツだったのか」。果実は従来の品種より一回り大きく糖度も高い。ビワに対するイメージが大きく変わった。「もっと多くの人に知ってもらいたい」。長崎発の新品種にすっかりほれ込んでしまった自分がいた。

 ビワ生産者ではない自分ができるのは宣伝活動。何か肩書が必要だろうと考え「日本一の長崎びわを応援する会」を発足させた。会員は1人だが、将来的にはメンバーを増やしたいと考えている。5月下旬に長崎市中心部のアーケード街で開かれた「びわフェスタ」では、JA職員らに交じって、訪れた人たちにビワの「いろは」を解説して回った。

 新品種「なつたより」は今季、ビワ全体の生産量440トンのうち77トンほどだった。今後は割合が高まることが見込まれ、ブランドの認知度を高めることも重要。購入するのは年配者が多いが、若い世代にもファンを増やしたい。「生産者と協力して小中学校などで出前授業をする」のが数年内の目標だ。これからも、ビワの宣伝隊長として精力的に活動するつもりだ。

西日本新聞社

最終更新:7/5(水) 11:38
西日本新聞