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<千葉市女性強殺>被告男に無期求刑 千葉地検「単なる金欲しさ」

7/5(水) 14:31配信

千葉日報オンライン

 昨年4月、千葉市稲毛区の自宅アパートで契約社員、茅野利奈さん=当時(41)=が腹部を刺されるなどして殺害された事件で、強盗殺人と強盗未遂、窃盗、住居侵入などの罪に問われた元飲食店アルバイト従業員で無職、藤長稜平被告(30)の裁判員裁判の第3回公判が5日、千葉地裁(楡井英夫裁判長)で開かれた。検察側は「単なる金欲しさが動機で計画的かつ残虐な犯行」などとして無期懲役を求刑。弁護側は「(茅野さんが)静かにならず、困惑して首を刺した」などとして、懲役25年程度が相当と主張し結審した。判決は12日。

 論告で検察側は「自堕落な生活の末、金に困り、遊興費欲しさから犯行に及んでおり身勝手極まりない」と指摘。「首を包丁で1回刺し、致命傷と認識しながらも、さらに首を複数回刺し、腹部も数回刺すなど執拗(しつよう)。強固な殺意に基づく残虐で情け容赦ない犯行。顔を隠すためニット帽とマスクを、また指紋を残さないよう手袋を着け、さらに滑りにくくするために包丁の柄に布巾を巻くなど計画的」と述べた。

 弁護側が主張する、藤長被告の父親による過干渉については「家庭環境は特異とはいえない」とし「(茅野さんに)何ら落ち度はなく、深夜、誰にも助けを求めるすべもなく、突如さらされた恐怖は計り知れない。突如人生を断たれた悔しさ、無念さは筆舌に尽くし難く、遺族の処罰感情も峻烈(しゅんれつ)」と述べた。

 被害者参加人弁護士は「不審者からいきなり口をふさがれて包丁を突き付けられることが、どれほどの恐怖だったか。遺族は今も苦しんでいる。藤長被告の法廷での態度は、真剣に事件と向き合い、反省していると感じたか。被告人はどこか人ごとだ」と述べ「被告人にできうる限りの重い刑を科すことを求める」と訴えた。

 弁護側は最終弁論で「普通に生きてきた人が、あのような犯行には及ばない。藤長被告は父親からの過干渉の結果、ストレスへの対処が下手で衝動性が高くなり、社会性の未成熟の要因となり今回の犯行に現れた」と指摘。「被害者を静かにさせたい一心で刺してしまった。1回刺してハッとなり、その後の行為は被害者を苦しませないためだった」と主張した。

 最終意見陳述で藤長被告は「被害者、遺族、周囲の皆さんの気持ちを裏切った。申し訳ない気持ちでいっぱいです。本当に申し訳ありませんでした」と、頭を下げた。

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