ここから本文です

【香港】胎児性別を香港で鑑定、ヤミ仲介業者が暗躍

7/6(木) 11:30配信

NNA

 中国政府が胎児の性別判定を禁止する中で、妊婦の血液を香港まで運び、鑑定を依頼するヤミの仲介ビジネスが暗躍している。「一人っ子政策」の時代から性別判定の需要はあったが、一人っ子政策が昨年撤廃されたことで、これまでとは違った新たな需要が生まれているという。蘋果日報が伝えた。
 事情筋によると、ある本土の仲介業者が受け取る性別判定料は1人当たり5,000人民元(約8万3,000円)。内訳は検査費が約4,000元、輸送費・仲介料が約300元で、仲介業者のもうけは1件当たり500元程度になる仕組みだ。1日当たり50人の依頼を受けたと仮定すれば、月間26日の営業で65万元の収入を得る計算となる。
 こうしたヤミ業者は香港に妊婦の血液を運ぶ「運び屋」を雇ってビジネスを展開している。蘋果日報が取材したある運び屋の親子3人は、息子が深センに拠点を置く各仲介業者を車で回り、本土各地から送られてきた妊婦の血液検体を収集。速達を使って福田出入境検問所経由で香港に密輸する。受け取った血液を新界・上水にある医療センターで分類するのが娘の役割となり、最終的に50歳代の母親が分類された検体を各検査施設に送って、その結果を速達で本土へと送り返す――という分業体制が出来上がっていた。
 最近では、本土当局が取り締まりを強化していることに対応し、深セン域内では複数の水貨客(並行輸入品の運び屋)に輸送を依頼するというリスク回避策も採っていた。
 一人っ子政策を実施してきた中国では、男女の産み分けによる男女比率の不均衡を避けるために、病院での胎児の性別判定を禁止している。ただ、今でも家長となる男児を求める風潮は農村部を中心に根強い。2人目以降の出産に多額の罰金が科されることもあって、1人目が男児かどうかを知るために香港で性別判定を受ける妊婦が以前から多くみられた。
 しかし昨年に一人っ子政策が廃止されると、今度は「男児と女児の両方を欲しい」との欲求が生まれ、胎児の性別判定に対する需要がさらに拡大しているという。
 本土当局は昨年、ある仲介グループを摘発。同グループは本土の30以上の省・直轄市から妊婦の血液検体5万件を収集。違法に得た所得は2億元を超えるという。
 血液を香港域内に輸送する場合は当局に許可を申請しなければならず、香港政府衛生署によると、「疾病予防・制御規則」に抵触する行為とみなされ、5,000HKドル(約7万2,000円)の罰金と、2カ月の禁固刑の対象となる。

最終更新:7/6(木) 11:30
NNA