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古河の劇団員ら 「三国」の演劇活動復興

7/6(木) 15:00配信

茨城新聞クロスアイ

宮沢賢治の名作を演劇化した「銀河鉄道の夜」が8、9の両日、埼玉県加須市麦倉の北川辺文化・学習センターで上演される。主催は「古河地域活性化芸術推進協会」(渡辺恒久代表)。「三国(みくに)」(古河市・旧北川辺町・栃木県野木町)と呼ばれる地域の芸術活動復興と活性化が目的だ。かつて盛んだった地域の演劇活動は、発表拠点の取り壊しと劇団員の減少により停滞気味。スタッフは上演を機に演劇への関心を広めて「地域の文化を次世代につなぎたい」と意気込んでいる。茨城新聞社など後援。


スタッフは同市の劇団「自遊劇団夢の舎」「演劇の会MOO」のメンバーが中心。同市をはじめ、つくば市や下妻市、境町、栃木県野木町の小学3年生から60代約30人が参加する。主役の少年ジョバンニや親友カムパネルラらは、初めての公募で集めた小中学生7人が演じる。

演出は両劇団の安田輝臣さん(42)と吉村忍さん(47)の2人が担当した。せりふを現代風にアレンジしたほか、演出に工夫を凝らして幻想的な旅の物語を表現。劇中音楽は、古河市在住の竹内優歌さんが作曲、演奏したオリジナル曲を使用するのも特徴だ。

同協会は演劇をはじめ、歌や踊り、音楽演奏といった文化活動の育成と振興を図ろうと5年ほど前、前身団体を改名した。三国地域を巡回で発表していく方針を掲げている。

同地域における演劇活動の現状は厳しい。2008年度、発表の場だった古河市公会堂が老朽化などを理由に解体。音楽会や演劇上演ができない状況が続き、2人は「演劇を知らない世代が増えている」と危機感を口にする。役者たちも減少し、高齢化も進む。

「銀河鉄道の夜」は幅広い年代が楽しめ、気軽に演劇を鑑賞するにはもってこいの作品。安田さんと吉村さんは「全員が頑張って作り上げた作品を見に来てほしい」「舞台の熱気や観客の息遣いが互いに伝わる、生の演劇の良さを体験してほしい」と来場をアピールした。

上演は8日が午後7時、9日が同1時半開演。入場料は一般1200円(前売り200円引き)、小中高生600円(同100円引き)。会場では東日本大震災の復興支援募金も行う。チケット購入、問い合わせは渡辺さん方(電)0280(48)6574まで。 (溝口正則)

茨城新聞社