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ヒアリ毒でショック死も ハチ刺され経験アリの人が危ない

7/6(木) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 いよいよ“日本定着”が現実味を帯びてきた。神戸、名古屋港に続き、今度は大阪市住之江区の大阪南港で、女王アリとみられる「ヒアリ」が確認された。環境省は繁殖の可能性を含めて調査を進めている。

 南米中部原産のヒアリの何が怖いかと言えば、毒性が強く、毒針で刺されると、人によっては重度の即時型のアレルギー反応「アナフィラキシーショック」で死ぬ可能性があるということだ。

「ヒアリの毒はハチの毒に似ているので、過去にハチに刺されたことがあるという人はアナフィラキシーのリスクが高まります」(環境省外来生物対策室担当者)

 大袈裟な話というわけでもなくて、日本アレルギー学会「アナフィラキシーガイドライン」によると、日本で過去にアナフィラキシーを起こしたことがある小学生は0.6%、中学生0.4%、高校生0.3%と、幼い子供ほど危ない。

 ちなみにアナフィラキシーショックによる死亡数は、2001~13年で計768人。理由別で最も多いのは「医薬品」の42%だが、「ハチ刺傷」の34%がそれに次ぐのだ。意外というか甲殻類や小麦といった「食物」によるものは5%に過ぎない。

■見つけたら“証拠写真”を撮って役所に通報

 今のところ水際とはいえ、いよいよヒアリが日本に定着したら、目印になるのは土で作られるアリ塚だ。都市部では公園や耕作放棄地などに多く見られ、直径25~60センチ、高さ15~50センチ程度のドーム状になるという。

「もしアリ塚らしきものを見つけても、近づいて踏んづけたりしてはいけません。ヒアリの攻撃を受けて刺される恐れがある。ヒアリらしきアリを見つけた場合も同じで、携帯電話などで“証拠写真”を撮り、地方環境事務所や近場の役所に通報してください」(前出の環境省担当者)

 ヒアリには、体長2.5~6ミリとさまざまな大きさの働きアリがいて、全体的に赤茶色。腹部は濃い赤色で黒っぽく見えるという。毒針で刺された瞬間は「熱い」と感じるような激しい痛みが走るから「火蟻」。

 環境省の「ストップ・ザ・ヒアリ」によると、もし刺されてしまったら20~30分ほど安静にし、急激に容体が変化した場合はすぐに病院に行って「アリに刺された」「アナフィラキシーの可能性がある」と伝える。

 アナフィラキシーの危険があるという人は事前に医師に相談し、アレルギー反応を緩和するためにアドレナリン自己注射キット「エピペン」を用意しておく手もあるという。備えあれば、か。