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遠州織物を発信 浜松のブランド代表、旧工場にショールーム

7/6(木) 11:00配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 遠州織物の風合いに引かれ、ファッションブランドを立ち上げた女性が7日、浜松市西区の旧機織り工場の一角にショールームを開く。木造平屋建ての往時をしのばせる趣に、ブランド代表の松下あゆみさん(35)=同区=は「遠州織物の今昔をつなぐ役割を果たしたい」と決意を新たにする。

 兵庫県出身で、結婚を機に浜松に移り住んだ。服飾関連の経験はなかったが、市内の工場で織られた綿布に引かれた。「低速のシャトル織機で織られたしわ感、肌触りの良さを形にしたい」

 地元の遠州織物工業協同組合の紹介で、パタンナーや縫製先を得て綿シャツの商品化を実現。「HUIS(ハウス)」の名で2014年10月、ネット通販を始めた。委託先や百貨店などのイベントも増え、「実店舗はどこか」と聞かれるようになった。8歳と3歳の女児を子育て中。「まだ思うように身動きが取れない」が、自宅に近い旧工場ならすぐに駆け付けられるとショールームの形を選んだ。

 はりがむき出しになった天井高の旧工場。「築年数など詳しい経緯は分からないが、織り機が動いていた姿が目に浮かぶよう」。現在は園芸店が入り、その一角でシャツをはじめ、ワンピースやズボン、バッグなどの小物類などを並べる。

 七夕の織姫にちなみ7日をオープンの日に選んだ。「遠州織物には洋服だけでなく、日々の暮らしになじむアイテムを提案できる魅力がある。織物の歴史も含め、この場所から提案していきたい」と話す。

 同組合の松尾耕作事務局長(64)は「一からブランド化した松下さんの情熱は他に例を見ない。遠州織物の良さをさらに広げてほしい」と期待する。

静岡新聞社