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がん体験者、メークで笑顔に 症状カバー伝授へ美容講座

7/6(木) 17:05配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 がんを体験した女性を支援する認定NPO法人「オレンジティ」(熱海市)は6月、美容テクニックを提供する「Kirei研究所(キレイラボ)」をスタートさせた。皮膚や爪の荒れ、脱毛など見た目の変化を受けて気持ちが落ち込む人に、メークでカバーする技術を伝える。がんによる症状や副作用、後遺症に悩む全ての女性が対象だ。

 初回の3日、静岡市駿河区の県男女共同参画センターあざれあで開いた美容講座は、自身もがんを体験した美容ライフアドバイザーさとう桜子さん=東京都=が講師を務めた。

 さとうさんが付けまつげの付け方やコンシーラーを使った肌のくすみを明るくする方法を紹介。30人ほどの参加者は日頃使っている自分のメーク道具で、実際にケアの方法も学んだ。「治療中に知りたかった」「きれいになることで復職する勇気をもらえた」など、率直な感想が漏れた。

 担当の内山由紀さんによると、キレイラボ開設は「できるだけきれいにメークした姿を写真に残したい」という会員の一言がきっかけだったという。同法人は2012年から会員向けに眉の描き方や爪のケア方法など、美容に関する情報収集、提供を始め、今回、ラボとして本格的な美容部門を設置した。

 女性のがんは「AYA世代」と呼ばれる20~30代など若い人にも発症するだけでなく、その影響が年を取っても続くことが多い。内山さんは「オレンジティの15年のノウハウを生かし、がんになっても女性らしくきれいでいてほしい」と願う。

 今後は浜松や沼津、東京での定例会で講座を開催予定という。



 <メモ>日本対がん協会によると、乳がんは30歳から64歳までの女性のがんによる死因1位で、年間1万人以上が亡くなる。子宮頸(けい)がんも20代、30代の女性がかかるがんの中で最も多く、近年、増加傾向にある。女性のがんに対しては手術や抗がん剤治療、ホルモン治療が行われることが多い。治療に伴い、脱毛や吐き気、肌荒れなどの副作用が起こることもある。

静岡新聞社