ここから本文です

藤井四段“聡太マジック”で大逆転!終盤「奏功」勝負の一手で通算30勝

7/7(金) 5:04配信

スポーツ報知

 将棋の史上最年少棋士で中学3年生の藤井聡太四段(14)が6日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第76期順位戦C級2組2回戦で、後手の中田功七段(49)に127手で勝ち、通算30勝目を記録した。2日に佐々木勇気五段(22)に敗れ、昨年12月のデビューからの歴代最多連勝記録が「29」でストップして以来の対局。中田七段の攻めに苦しめられたが、終盤の“聡太マジック”で大逆転を決め、伝説第2章をスタートさせた。

 連勝は止まっても、強さを増す勢いに変わりはなかった。仕切り直しの一戦。佐藤天彦名人(29)の師匠でもある古豪・中田七段は「プロでも私しかやらない、こだわりの戦法」と自信を持つ「三間飛車」(7筋に飛車を振る)で藤井四段に大きく立ちはだかった。

 これに対し、自玉を左隅に囲む「穴熊」で対抗。穴熊攻略にもたけた中田七段の懐に飛び込んだが「前回負けてしまっているので、以前よりは若干、勝敗にこだわる感じにはなった」。厳しい戦いに自ら踏み込み、中盤までは苦戦を強いられたが、持ち前の終盤力で一気に形勢逆転。「途中はちょっと苦しくしてしまったんですが、こっちの勝負手が結果的に奏功したのかな」。中田七段は「端攻めを藤井さんに見事に切り替えされた」と、うなるしかなかった。

 連勝が途絶えてもなお、15社約40人の報道陣が詰めかけた。プロ初の敗戦から4日。「ずっと引きずっていてもいいことはない。なるべく切り替えて、と思っていました」。おなじみのライトブルーのリュックサックは、この日は黒の別の物に。「気分転換?」の問いには「別に…。大きさの問題で、特には」と、はにかんで表情を崩した。

 順位戦は持ち時間6時間の持久戦。午前10時の開始から12時間を超える長丁場だった。2回入る食事休憩で注文した“勝負メシ”は、昼食はカレーうどん定食(830円)。夕食に選んだのは親子丼(730円)だった。満腹になったためか、午後9時ごろには眠気を覚ますように両手を上げて伸びをしたり、ハンカチで口元を隠してあくびをかみ殺すような場面もあり、中学生らしさをのぞかせた。

 順位戦は将棋界最高峰「名人」へと続くリーグ戦。藤井四段の「C級2組」は50人の棋士がおり、1年間のリーグ戦で10局指し、上位3人に入れば「C級1組」に昇級できる。藤井四段は先月15日に瀬川晶司五段(47)に勝っており、これで無傷の2勝目。藤井四段はデビューしたてのため同組の45位で「下位なので不利。昇級には最低9勝は必要だろう」と関係者。挑戦権獲得にも最低5年かかる。今月19日に15歳の誕生日を迎える“神の子”は、名人へと続く長い階段を、また一つ上った。

最終更新:7/7(金) 5:04
スポーツ報知