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ディーン・フジオカ、「寝る間を削っても」芝居と音楽を両立する理由

7/7(金) 8:40配信

オリコン

 この夏、『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)などの音楽特番にも出演し、大きな話題となったディーン・フジオカ。日本のみならず、海外でも活躍するディーンだけに、俳優業のほかに音楽活動を行うのは、実際はかなりハードだという。だが、それでも音楽を続けるのは、彼の中でバランスをとるために必要なこと。自身の主演映画『結婚』主題歌を収録した1st EPを発表したディーンに、その理由を聞いた。

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◆音楽制作を始めたきっかけは、がむしゃらな役者の仕事の気晴らし

――役者とアーティストの表現の違いは、どんなところに感じますか?
【ディーン・フジオカ】役者というのは役をいただいて成立する受け身の仕事なので、自分から何かを作り出すというよりも、求められて初めて自分の居場所が成立するんです。そのせいか、役者業を続けているうちに、何かをゼロから生み出したい、作りたいという渇望を自然と抱えていたのかもしれません。受け身である役者業と自分で生み出せる音楽、両方をバランス良くやらせていただけていることに、今とても感謝しています。

――音楽を作り始めたきっかけは?
【ディーン・フジオカ】幼い頃から音楽が好きで、いろんなアーティストの曲を聴いて育ったのですが、自分で曲を作り始めたのは大人になってからなんです。役者の仕事をがむしゃらにやりすぎた時期があって、ある日、気晴らしに曲をなんとなく作ってみたら出来てしまったというか(笑)。もちろん作曲する方法に関してはある程度の知識はありましたし、突然できるようになったわけでもないのですが、具体的なきっかけといえば、やはり“気晴らしに作ってみた”という感じです(笑)。

◆忙しい日々は「かなりスレスレ」、寝る間を削って歌詞を書く

――曲を作り始めた頃と比べて、制作のスタイルや楽曲へのこだわりに変化は?
【ディーン・フジオカ】音楽を始めたばかりの頃は、ただ、作るのが好きだからやっているだけであって、自分で歌を歌うことに対してポジティブに考えたことがなかった。それが、2008年か2009年頃かな。“自作の音楽を人に届けたい”という気持ちと真っ正面から向き合えないことに、違和感を抱いたんです。それがきっかけで、多くの人に届きやすいポップスを歌ってみようと思えた。日本語で歌えばJ-POPになりますし、中国語で歌えばC-POPになる。ポップスと他のジャンルの差って、実はその程度なんじゃないかなと。それに、ジャカルタで曲を制作していた頃はほとんどライブ活動をしていなかったので、心のどこかで人と繋がりたいという欲求があったのかもしれませんね。

――映画やテレビ出演でも忙しい中で、音楽制作の時間はどう確保しているんですか?
【ディーン・フジオカ】けっこう無理してますよ(笑)。移動の合間や寝る時間を削って書いてます。タイアップのものは締め切りがあるので、それまでに歌詞を書く作業に集中する時間を作りますね。お芝居の現場でも、自分のフィルターに引っかかる言葉をメモしたり。かなりスレスレのところで作っています(笑)。

――ジャカルタと日本の両方で曲を制作されているそうですが、環境が違うことで何か影響を受けることも?
【ディーン・フジオカ】日本にいれば耳に入ってくる言葉は日本語なので、自分の中から出てくるキーワードも日本語になりますが、ジャカルタにいるとそこが変わります。インプットのソースが変わると、気づくきっかけも違うというか。となると、その小さな気づきでスタートしたものが、完成が近づくたびにまったく違うものになっていたりして面白いです。

◆役者と音楽、両方がいい循環をすることで「仕事がもっと面白くなる」

――1st EPに収録された楽曲はどんなことをイメージして作ったんでしょう?
【ディーン・フジオカ】映画『結婚』主題歌の「Permanent Vacation」は、この曲で映画のラストを締めてほしいという要望があったので、“物語の流れを受けて曲が流れる=バトンをもらう”イメージ。リレーしていくような形で、楽曲が終わった瞬間にこの映画も美しく終わったらいいなという思いで作りました。「Unchained Melody」(テレビ朝日系『サタデーステーション』『サンデーステーション』エンディングテーマ)は、番組の報道チームへのアンサーソングとして作りました。歌詞に関しては伝えたい思いがありすぎてまとまらなかったので、人間たちの性のようなものを客観的に観察して、ラップにして詰め込んでみました(笑)。報道番組では、正しいとはなかなか言い切れないこともたくさん流れますよね。だから、番組の最後に何か光を感じていただけるような曲になればという思いを込めています。

――ディーンさんご自身のこだわりも強い。
【ディーン・フジオカ】僕がレペゼンするからには、責任をとらないといけないですから。自分で作って発信して、責任を持って発言するということは、曲そのものの説得力にも繋がると思います。

――アーティスト活動はディーンさんにとってどんなものですか?
【ディーン・フジオカ】先ほども言ったように音楽を作るのは自主的な作業ですが、役者の仕事は受け身なところからスタートする比率が高い。そういう意味では、一番自分らしくやれることが音楽なのかな。もちろん、役者の仕事から得たインスピレーションを音楽に生かしたいですし、音楽活動で経験したことがお芝居に役立つこともたくさんあると思います。それがいい感じに循環していけば、今よりももっといろんな仕事が面白くなるのではないでしょうか。

――音楽活動一本に絞りたいと思うことは?
【ディーン・フジオカ】どっちも両立させるのは結構ハードなんですよね。例えば、この期間は音楽活動だけ、この期間は役者業だけ…と分けられたら、今よりだいぶ楽になるかもしれませんね(笑)。
(文:奥村百恵)

最終更新:7/7(金) 8:40
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