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<特選アーカイブ>アフガニスタン~「ザルミーナ」公開処刑された女性を追って(2)写真4枚 【玉本英子】

7/6(木) 6:30配信

アジアプレス・ネットワーク

◆「夫殺し」ザルミーナ事件

1987年に設立されたアジアプレスは今年で30周年。7月22日~29日まで東京にて記念イベントが行なわれます。その一環で「ザルミーナ」(2004・監督;玉本英子)を上映します。それにあわせ、過去に取材・発表した記事を特選アーカイブとして掲載します。(イベントにつきましては下欄をご覧ください)

【関連写真を見る】イラク・モスルで取材するアジアプレス玉本英子

(※2003年初出のアーカイブ記事。情報等は当時のまま)
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ザルミーナという女性はどういう人物だったのだろうか。
カブール西部のダルラマン地区は、内戦で最も激しく破壊された地区のひとつだ。

砲撃で建物の壁は崩れ落ち、ブロックの瓦礫が広がる。そこからほど近いところに、ザルミーナが暮らしていた家はあった。
高い土塀に囲まれた一軒家で事件が起きたのは、1997年7月のある暑い日の深夜のことだった。

寝室でぐっすりと寝込んでいた夫、アロザイ(38)の頭に、5キロのハンマーが振りおとされた。
流れ出る血で布団は赤く染まった。
「妻にやられた」とアロザイは言い残し、病院で息絶えた。

治安警察はただちに妻ザルミーナを殺人容疑で逮捕する。
最初、私はこの殺人事件を、噂に聞いた「夫の暴力に耐えかねた妻の夫殺し」だと思っていた。

しかし、隣人たちに聞いてみると意外な事実がわかった。
「夫はいい人だった。ザルミーナがお金ほしさに長女をタリバンと結婚させようとしたことがあったが、夫はそれをやめさせていた」

「あいつは悪い女だった。夫以外の男と付き合っていた」
ザルミーナは肌が陶器のように白く、琥珀色の大きな瞳が美しい小柄な女性だったという。しかし「いかがわしい女」という評判も絶えなかった。

ザルミーナが住んでいた家は空き家になっていた。私は隣人の案内でハシゴを借り、高い土塀を乗り越えて事件現場となった家の中へ入った。
床のところどころが抜け、天井も落ちかけていた。家具は残っておらず、薄汚れた窓ガラスから陽が差し込んでいた。壁には色あせたポスターが一枚貼ってあった。メッカの写真だった。

隣家の男が教えてくれた。
「この場所で、夫を殺したのさ」
殺人現場となった六畳ほどの寝室は、じっとりと湿ってかび臭い。さらに中庭に出ると、大きな井戸があった。

犯行後、ザルミーナが凶器のハンマーを投げ入れたという。深い井戸の底は暗くて何も見えない。それはまるで事件の闇を映し出しているようだった。

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