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EPA きょう日欧首脳協議 外相「大枠合意確認」

7/6(木) 7:01配信

日本農業新聞

 【ブリュッセル玉井理美】安倍晋三首相は6日、当地でEUのトゥスク大統領らと定期首脳協議を行い、日本とEUのEPA交渉が正念場を迎える。豚肉など大半の重要品目は、関税引き下げなどで綱引きが続いたが、5日の閣僚折衝で岸田文雄外相は、「大枠合意の達成を確認することができた」との感触を示した。大枠合意の内容によっては、品質・価格面で競争力がある欧州産農産物の輸入が増え、国内農業が大きな打撃を受ける可能性が高い。

 岸田外相は5日、貿易担当のマルムストローム欧州委員と、対立が続くソフトチーズの関税を巡り最終調整を続けた。

 日本は国内需要の伸びるソフトチーズへ国産生乳を仕向けるため、競争力の強い欧州産の影響を最小限にとどめたい考え。だが、EU側は6万トン程度の無税の輸入枠を要求し、日本は拒否。6万トンは国産のチーズ生産量を上回る高水準。生産者からは強い不安の声が上がっているが、一定譲歩する可能性が高まっている。

 チーズ以外の重要品目では、ホエー(乳清)は関税を大幅に削減する方向で検討が進んでいる。バター・脱脂粉乳は生乳換算で1.5万~2万トン程度の輸入枠の設定で調整が進む。豚肉は、環太平洋連携協定(TPP)と同様に差額関税制度を維持し、関税を引き下げることや、パスタやチョコレートなどの関税も一定の猶予期間を設けて撤廃する方向で詰めの交渉を行った。

 豚肉はソーセージなど加工原料になる低価格帯の輸入が多いが、関税引き下げでさらに廉価で流入する可能性がある。交渉の結果が日本の再生産可能な水準となるのか、日本国内の生産者の危機感が強まっている。

 EUが日本産自動車にかける関税(10%)については、7年で撤廃する方向で調整している。

 安倍首相は5日、EUとのEPA交渉に関し、「アベノミクスの重要な柱の一つであり、大枠合意を実現させたい」と意欲を見せた。欧州訪問を前に、羽田空港で記者団の質問に答えた。

 閣僚協議は、山本有二農相と農業担当のホーガン欧州委員も出席して東京で2日間行ったが、双方の主張の隔たりが埋まらず、首脳会談を前に再折衝した。

日本農業新聞

最終更新:7/6(木) 7:01
日本農業新聞