ここから本文です

なぜ今PC市場に本格参入? 法人も狙うファーウェイの「したたかな」日本戦略 ーー MacBook対抗新機種を投入

7/6(木) 17:03配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

7月4日、ファーウェイ・ジャパン(以下ファーウェイ)は都内にて製品発表会を開催し、キーボード脱着型の2in1「MateBook E」と、新たにクラムシェル型(折りたたみ式)の「MateBook X」、2つのモバイルPCを日本市場に投入することを発表した。

【画像】キーボード脱着型の2in1「MateBook E」と、新たにクラムシェル型(折りたたみ式)の「MateBook X」、2つのモバイルPC

MateBook Eは9万2800円(税別)から、MateBook Xは14万4800円(税別)から。いずれも7月7日から発売開始する。

通信関連のメーカーとしては世界トップクラスのプレイヤーになったファーウェイだが、PC市場参入は2016年2月で、PCメーカーとしては新参だ。

PC市場は市場規模が縮小し続けており、一般的にはうまみの少なくなった市場とみられている。なぜ、今の段階から本格参入を始めるのか? そこにはファーウェイのしたたかな戦略が垣間見える。

スマホで積みたブランドで狙う高価格帯市場

IT専門調査会社、IDCの調査によると、PC全体の出荷台数は年々落ちているが、薄型の“ウルトラスリム“や、ノートPCとしてもタブレットとしても使える“2in1“といったモデルの出荷台数は急増している。2020年には一般的なノートPCよりもウルトラスリムや2in1が出荷台数で逆転すると予測している。

ファーウェイ・ジャパン代表のゴ・ハ氏は、日本のPC市場への本格参入に次のように答えている。

「PC市場が縮小しているといっても、モビリティーや操作性に優れた製品をユーザーは待ち望んでいる。(我々は)新しいブルーオーシャンを作り出す」

そのためファーウェイは低価格路線ではなく、モバイルの分野で培ってきた技術を投入した、高価格帯での参入を選んでいる。

これまで、同社はスマートフォンやタブレットで市場が未成熟のうちに参入し、低価格モデルからスタートした。そこである程度のブランド力を高めた上で、現在はスマートフォンでは高価格帯のハイエンドモデルモデルへとシフトしてきた経緯がある。

一方のPC市場はすでに成熟しきった市場だ。特に10万円以下のノートPCに関しては、価格勝負のレッドオーシャンになっている。ゴ氏は「家電量販店などではPCコーナーに行くと20台、30台と数多くのPCが展示されている。これ自体は多くの選択肢があっていいことだが、イノベーションに欠く製品では埋もれてしまう」と、特徴のあるプレミアムモデルを投入して目立たせる戦略にこそ意味があると強調する。

PC市場はいまや家電量販店などで購入される個人向け市場よりも、企業・官公庁向けの法人向け市場のほうが大きい。MM総研の調査によると、2016年の日本国内市場は個人向け市場の出荷台数が401.5万台に対して、法人向け市場は607万台となっている。こうした構図のなかで、PC市場でシェアを伸ばすためには、法人向け市場にも力を入れなければならない。

1/2ページ