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<NAA贈収賄>夏目社長「痛恨の極み」 機能強化への影響懸念

7/6(木) 10:55配信

千葉日報オンライン

 「成田空港の機能強化にまい進している大変重要な時期に、誠に遺憾で痛恨の極み」。成田国際空港会社(NAA)の元上席執行役員、栗田好幸容疑者(64)が収賄容疑で逮捕されたのを受け、NAAの夏目誠社長は5日夕、緊急の記者会見を開き、陳謝した。部長権限で決済できる随意契約システムを悪用した汚職の構図はNAAの信用を揺るがしかねず、同社は信頼回復に向け、早急に外部有識者による調査委員会を立ち上げ再発防止を図ると説明。反発の強かった騒音下住民の意見を踏まえて機能強化の見直し案を提示し、実現に向けた具体的な交渉を進めようとしていた矢先の汚職事件に、関係者に衝撃が走った。

 夏目社長は、事件の内容に関する質問に「捜査に支障が出るので詳しいことは控えたい」と繰り返した上で、防げなかった原因の一つとして随意契約に対する社内チェックの甘さを指摘。「効率性などの観点から必要な制度だと思うが、透明性を上げる仕組みを取り入れたい」と話した。

 栗田容疑者が警視庁から任意の捜査を受けているとの情報を受け、NAAが本人に事情聴取したのは、四者協議会で機能強化の見直し案を提示した6月12日。栗田容疑者は「取引先からもらってはいけないお金をもらってしまった。とんでもないことをして誠に申し訳ない。会社に迷惑を掛けるので、直ちに辞めさせてくれ」などと話したという。

 NAAによると、栗田容疑者は2008年7月以降、9年間にわたり保安警備部長を務めた。夏目社長は「異例の長さ。そうしたところも不正を生んだ一因になったかもしれない」との見方を示した。

 NAAは今後、機能強化の見直し案についての住民説明会を空港周辺市町で開催する方針で、夏目社長は「地域との関係が一番大事な時に、職務の公正さを損ねる収賄という事件で逮捕されるのは痛恨の極み」と影響を懸念。一方で「部長権限で取引先を任意に決められる随意契約制度を悪用した個人の企てによるもので、組織ぐるみではない。信頼を損ねることのないよう誠実に説明会を進めていきたい」と弁明した。

◆「大きな事件」と多古町長

 越川勝典容疑者(47)は、多古町内の運送会社の元社長で建築会社の社長。菅沢英毅・多古町長は5日、千葉日報の取材に「越川容疑者の運送会社は父親の元町議がつくり、越川容疑者が受け継いだと思う。警視庁が動いている大きな事件。都議選が終わるまで逮捕を待っていたのかも」と話した。