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米グロース株FAANG追随するか、新興市場に広がるSATT懸念

7/6(木) 17:53配信

Bloomberg

米主要テクノロジー5銘柄のいわゆる「FAANG」が米株市場で及ぼしている多大な影響力を、 サムスン電子やアリババ・グループ・ホールディングなどアジアの同業種4銘柄の「SATT」が新興市場に引き起こしているのではないかと投資家が懸念している。

サムスン電子とアリババ、テンセント・ホールディングス、台湾積体電路製造(TSMC)のそれぞれの頭文字を取ったSATTは合わせて、MSCI新興市場指数の6日までの年初来上昇分の32%を占めた。ブルームバーグの集計データが示した。アリババとテンセントはそれぞれ少なくとも9%プラス寄与した。

SATTの状況が不気味なほど似ているように見えるのは、フェイスブックとアップル、アマゾン・ドットコム、ネットフリックス、アルファベット傘下グーグルの頭文字を取ったFAANG。これら5銘柄の値上がりは、ナスダック100指数の年初来上昇分の半分を占めてきた。

UBSセキュリティーズのストラテジスト、ジェフリー・デニス氏は「新興市場で主要なIT株が大きく売られるのではないかという恐怖感は確かに存在し、これは主に米ナスダック指数を巡る懸念から生じている」と今月4日のリポートで指摘。「当社の米国ストラテジストは依然としてテクノロジー株の投資判断をオーバーウエートとしているが、テクノロジーセクターの『夏のスコール』はもう少し続くとみている」と付け加えた。

ナスダック100指数は6月に月間ベースで8カ月ぶりに下げたため、市場の誰もがFAANGを話題にした。同月はさしたるニュースもないのに、今年に入って最大の日中下落率を9日に記録し、それに匹敵する値下がり日がその後2日あった。これら5銘柄は成長期待の高いモメンタム株として人気を集めていた。

デニス氏は新興市場でも見られるバリュー株に対するグロース株の「異例なパフォーマンス」が7ー12月期に反転するとみる。ただし、テンセントとサムスン電子は引き続き、UBSが選ぶ新興市場株トップ40銘柄に残るという。同氏によれば、SATTは特に株価純資産倍率で全体指数を77%上回って15年ぶり高水準と、一段と割高になりつつある。長期的な上乗せは平均38%なので、この倍に相当するという。

また、ピクテ・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、ルカ・パオリーニ氏も調整局面が来るのではないかと懸念している。MSCI新興市場指数が上昇し、1-6月の伸びがナスダック100指数とMSCIオールワールド指数を上回ったためだ。

原題:Emerging Markets Face SATT Problem to Rival Nasdaq’s FAANG Woes(抜粋)

Eric Lam

最終更新:7/6(木) 17:53
Bloomberg