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有名大学を出ても一般職を望む女子学生が増加、その理由は?

7/7(金) 11:11配信

THE PAGE

 最近、いわゆる有名大学を卒業していながら、一般職での就職を望む女子学生が増えていると話題になっています。なぜ彼女たちは一般職での就職を望むのでしょうか。

 多くの企業では、総合職と一般職という2つの区分で新卒採用を行っています。総合職は、将来管理職になることが期待される人材の採用枠、つまり幹部候補生ということになります。これに対して一般職は、事務や補助作業などに従事する社員の採用枠です。

 日本社会では、幹部候補生として採用するのは男性という暗黙の了解があり、女性は基本的に補助業務に従事するというのが当たり前でした。しかし1986年に男女雇用機会均等法が施行されたことで、男女差別が禁止され、男女別の採用ができなくなりました。その結果、現在の総合職と一般職という区分が使われることになったわけです。

 現実には、一般職には女性が採用されることが多く、実質的な男女区分はなくなっていません。総合職にはいわゆる有名大学を出た男子学生が応募し、一般職には平均的な4大卒あるいは短大卒の女子学生が応募するというケースが一般的でしょう。

 ところが最近、有名大学に入っていながら、一般職を希望する女子学生が増えているといわれています。正式な統計がないのではっきりとした数字は分かりませんが、ある有名商社における2017年の採用状況を見ると、一般職の出身大学として、慶応大学、早稲田大学、上智大学、青山学院大学といった名前が列挙されています。もちろん、一般職での就職が多いと考えられる女子大などの名前もありますが、有名校の女子学生が一般職として就職するケースが増えているというのはある程度、事実のようです。

 一部の女子学生が、総合職ではなく一般職を希望するのは、転勤や長時間残業がないことが主な理由といわれます。新卒一括採用・終身雇用という、いわゆる日本型の雇用環境においては、企業は総合職の社員に対して、滅私奉公的な働き方を要求することになります。

 定年まで正社員のクビを切らないことを保証している以上、常に業務に対して少なめの人員で対応し、繁忙期には長時間残業を行うことで、不景気でも解雇を回避する必要があったからです。人材を入れ替えることもできませんから、ビジネスをする場所が変わっても、新たな採用は行わず、配置転換でカバーしなければなりません。

 雇用均等法が存在するとはいえ、日本の会社では依然として男女差別が大きいことが影響している可能性もあります。総合職として就職しても、出世して高い報酬をもらえる確率が低いということになると、チャレンジしてもムダと考える人が一定数出てきても不思議ではありません。

 どのような職種に応募するのかは個人の自由ですが、それぞれの職種には、想定された人物像というものがあります。この部分においてミスマッチが発生しているということは、全体のシステムに何らかのひずみがあると考えた方が自然でしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:8/2(水) 13:58
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