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【タイ】三菱が昇降機の新試験塔、高層ビルに対応

7/7(金) 11:30配信

NNA

 三菱電機は6日、海外向けの昇降機を製造するタイ子会社、三菱エレベーターアジア(AMEC)の新試験塔のオープニングセレモニーを開催した。東南アジアでの試験塔の開設は初めて。近年の建物の高層化に対応するエレベーターの試験・評価を強化する。
 AMECが東部チョンブリ県アマタナコン工業団地で運営する工場の敷地内に試験塔「キャンファー(タイ語:空へ)」を開設した。投資額は1億6,000万バーツ(約5億3,000万円)。高さ68.3メートルの15階建てで、建築面積287平方メートル。昨年1月に着工し、今年4月に完工した。
 試験塔の高層化により、検証範囲を拡大。積載荷重2,000キログラム、分速300メートルの機種の試験を可能にした。現在は日本製の「ネクスウェイ」の試験を実施しており、順次新機種でも試験を行っていく。既存のエレベーターのリニューアルに対応する専用機種向けを含めた試験・評価設備も拡充した。
 三菱電機の下村節宏相談役は新試験塔について、「品質を高め、新製品の開発に寄与する大切な施設」と説明。「日本の研究開発(R&D)機能をタイに移管することで、AMECのプレゼンスが高まる」と指摘した。タイで製造する高速機種の試験は、これまで稲沢製作所で実施していた。
 オープニングセレモニーにはタイ投資委員会(BOI)のヒランヤ長官らが出席した。
 ■ASEAN向けが伸長
 三菱電機は、タイで2015年にR&Dセンターを設立して現地での開発・設計を推進。16年にはアマタナコン工業団地で昇降機の新工場を稼働し、年産能力を従来比1.5倍の2万台に引き上げた。AMECの小寺秀明社長によると、16年度の出荷台数は1万2,000台で、約4割ずつをASEANと中東に出荷した。従来は中東がASEANを上回っていたが、16年度はASEAN向けが伸び、同水準だったという。
 タイ向けの出荷台数は約1,200台で、輸入製品と合わせて約1,600台を納入した。昨年のタイの昇降機市場は5,500台。三菱はシェア約30%を占め、市場で首位の座を維持している。

最終更新:7/7(金) 14:15
NNA