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【ボッシュ モビリティ エクスペリエンス】交通ストレス軽減、スマートシティの実現目指す

7/7(金) 10:30配信

レスポンス

7月6日、ボッシュはドイツ・ボックスベルグにあるテストコースでメディア向けイベント「ボッシュ モビリティ エクスペリエンス」を開催した。

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登壇したロルフ・ブーランダー モビリティソリューションズ統括部門長は、「大都市に居住する人口は2050年までに約60億人に達し、交通量は現在の3倍に膨れ上がるとされている。そのために、我々はネットワーク化された電動式の物流システムを構築したり、状況に応じて交通手段をスムーズに変更できるようにするなど、都市交通のシームレスな相互接続の実現に貢献する」とし、14のスマートシティ関連プロジェクトを推進していると語った。現在、ロンドンやシンガポールがスマートシティになりつつあると言われており、2025年には世界80都市でスマート化が進むという予測もある。

ボッシュは、都市交通の問題(渋滞・大気汚染・駐車場の不足)の改善に、四輪車や二輪車、鉄道を組み合わせ、ネットワーク化により自家用車から可能な限り容易に他の交通手段へ乗り換えられるようにすることが必要だと考えている。自家用車を使用することが絶対ではなくなり、シェアリングサービスの利用も増加。2030年には、都市を走行する10台に1台がシェアカーになるとの予測もある。「人々がクラウドサービスを常時利用でき、自分用のモビリティアシスタントを持てるようになれば、前出の問題を解決し、移動のストレスをなくすことが可能」(ブーランダー氏)というわけだ。

電動スクーターシェアリングサービス「Coup」など、既に提供されているサービスもある。2018年には、ソフトウェアプラットフォーム「Bosch Automotive Cloud Suite」を運用を開始予定。グローバルでもネットワーク化における協業や提携を進めており、自動運転分野では先日、「レーダーロードシグニチャー」を用い蘭トムトム社と協力して開発した自動運転用マップの開発を行うと発表した。

また、ブーランダー氏はエミッションフリーへの取り組みについても言及。「都市交通の電動化はこれまで以上に進むが、内燃機関の需要も継続する。ディーゼルやガソリンエンジンの排出ガスは、現行規制よりもさらに削減できる余地がある。我々は年間約70億ユーロの研究開発予算の半分を環境・資源保護のために投入。再生可能エネルギーを利用した合成燃料の活用や、ユーロ6排出ガス規制に対応する”リアルドライビングエミッション”(RED)関連のプロジェクトを進めている。コンパクトカー向けに開発された48Vのパワートレインシステムも提供する」という。

さらに、交通事故ゼロへのビジョンも述べた。全世界で毎年120万人以上が交通事故で死亡しているが、インフラの近代化が進み車両性能が向上すれば、安全性が高まるとし、「自動運転が実現すれば、救われる命は増えるはず。我々の調査によると、運転の自動化により、ドイツ国内だけでも事故件数が3分の1以上減少するとの予測が出ている」。

スマートシティ市場は2020年までに毎年19%成長し、市場規模は7000億ユーロに達する目算。ボッシュのモビリティソリューションセクターで研究開発に関わる職員は、2017年末までに4000人増加し4万8000人を超える見込みだ。ブーランダー氏は「エネルギー、建築関連、産業機器テクノロジーだけでなく、独自のIoTクラウドも含むポートフォリオをもって、モビリティソリューションを多様化し、道路利用者向けのサービスプロバイダーとしても進化を遂げていく」と語った。

協力:ボッシュ

《レスポンス 吉田 瑶子》

最終更新:7/7(金) 10:30
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