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2016年国内クラウドインフラ市場、前年比2桁のプラス成長 ただし市場は成熟で長期的需要に課題も

7/7(金) 8:10配信

@IT

 IDC Japanは2017年7月5日、国内クラウドITインフラストラクチャ市場の2016年出荷実績結果を発表した。出荷額は1432億5200万円で、対前年比17.2%増となる大幅成長。IDCは、新規需要と既存システムの更新需要の双方で企業のクラウド化が進み、「クラウドファースト」の考え方なども広く浸透しつつあることが高い成長率につながったと分析している。

 この内訳を見ると、パブリッククラウド向け製品群の出荷額が同市場全体の63.7%を占め、対前年比25.1%増となる913億円だった。パブリッククラウドサービスの提供会社は、グローバルで展開する大手事業者に加えて、国内資本の大手ホスティングサービスプロバイダーなどにも拡大している。こうしたプレーヤーの変化・増加が、パブリッククラウド向け製品群の拡大を後押ししたとみられている。

 ただし、これまで需要の多くを占めていたODM(Original Design Manufacturer)から直接調達する「ODM Direct」の方法は減少が続いている。パブリッククラウド向け出荷額に占めるODM Directの割合は、2014年の43.4%から、2016年は28.3%と15.1ポイントも低下した。この要因は、自社製品を採用する国内資本の大手ホスティングサービス事業者が増えたこと。併せて、市場の拡大とともに案件の規模も多様化していることから、ODM DirectやDellと競合する、中国 ファーウェイなどの新プレーヤーが台頭していることが挙げられるという。

 なお、同市場は2016年こそ大幅なプラス成長だったが、既に成熟しつつある市場でもある。IDCは「処理性能に対する需要を増やさない限り、クラウドITインフラストラクチャに対する需要は長期的には頭打ちになる」と指摘。IDC Japanでエンタープライズインフラストラクチャのグループマネージャーを務める福冨里志氏は今後の対策について、「エンタープライズITインフラストラクチャベンダーは、既存の優良顧客を取り込むばかりではなく、IT活用による新規ビジネス創出を目指す顧客とのエンゲージメントを深め、自ら優良顧客を育てていく取り組みが不可欠だ」と提言している。

最終更新:7/7(金) 8:10
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