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iPad Pro 10.5とSurface Proを比較 人気プロ絵師によるお絵描きレビュー

7/7(金) 14:44配信

ITmedia PC USER

 みなさんこんにちは、イラストレーターのrefeiaです。以前、PC USERでワコムのCintiq Proをレビューさせていただきました。その余勢を駆って、編集Gさんに「今度出る〇〇社の××がよさげなので気になるんですけど。レビューの流れがあったらアサイン検討してもらえますか?」的なメールを送ったんですよね。

【描き味の比較テスト結果】

 それで、ついでの世間話的に「そういえばSurface Proもペンが新しくなって楽しそうですね」と書いたら、「じゃあSurface Pro送ります」と即答されまして。そしてそのあとすぐ「 iPad Proも送ります!」と……なんかお気軽に興味ある製品を触りたかっただけなのに、なし崩し的に旬の製品2つをレビューるすことになってしまいました。「〇〇社の××」は完全スルーです……担当さんのこの有能感よ……。

 というわけで、新しいSurface Proと、iPad Pro 10.5インチ版を試用させてもらいまして、お絵描きしたときの感触を主なテーマにレビューさせてもらいたいと思います。世間話のつもりだったとはいえ、最新ガジェットを並べてじっくり触れるのは大変貴重な機会なので、とても楽しみです。

 自分はワコムの液晶ペンタブレットの使用歴が長く、先代のiPad Pro 12.9インチとApple Pencilも所持しているので、両機種の液晶ペンタブレットとしての性能をある程度確かに見ることができると思います。よろしくお願いします!

●まずは両機種を見比べてみる

 お絵描きが本題ですが、その前に少し本体を見ておきましょう。まずはSurface Proから。Surface ProシリーズはMicrosoftが丁寧に育てている機種だけあっておなじみの形状ですが、今回からはスタンドの可動域が向上して、お絵描きに適した角度で止められるようになっています。

 トレンドのUSB Type-C端子はありません。1つぐらいあってもよかったかなという気はします。しかし実際のところ、マグネットで吸着する充電端子と、手持ちのデバイスが当たり前に挿せるUSB Type-A端子の便利さはすごいです。なんでこんなことですごいなんて思わなきゃならんのだという思いはありますが……恥ずかしながら、電源や手持ちのUSBハブを挿した時に「そうそう……こういうのでいいんだよ……」と感じてしまったのも確かです。

 そしてキーボードを接続すれば完全なラップトップとして従来のWindowsノートPCと同様に使えます、同様だけでなく、新スタンドで画面を大きく寝かせた状態でのキーボード+タッチ操作の快適さは新しい発見でした。

 次にiPad Pro 10.5インチ。一見するとiPad 9.7インチのようですが、無視できない画面の大きさです。自分は先代のiPad Pro 12.9インチを買うにあたって、9.7インチはお絵描き用には小さいという判断をしましたが、実際に使ってみると12.9インチはiPadとしては大きすぎて、お絵描き以外のほとんどの用途で不便を感じていました。

 なので、小さな差に見えますが、9.7インチから面積が約17%大きくなっている10.5インチは、絵を描く用にも、普通のiPadとしても、今の自分の感覚だとベストに近いのではという気がしています。

 また、iPad Proには強力な低反射コーティングが施されていて、明るい部屋でも画面がクリアに見えます。写真のように、表示がオフの状態で同じ棚を反射させてみても明らかな差があります。ただ、これは画面に保護フィルムを貼ってしまうと失われる性能でもあるので、悩ましいところですね。

●iPad ProとSurface Proのペンを見比べる

 つぎにペンを見てみましょう。Surface Proは遅延と筆圧レベルが向上し、傾き検出に対応した新Surfaceペンが、iPad Proは従来のApple Pencilが利用できます。重量はともに約21gで、いずれもペンとしてはずっしりとした重みを感じます。

 ちなみにワコムのプロペン2は約15gで、自分が一番使い慣れたワコムの細身のクラシックペンは約12g。筆記用には重いペンを好まれる方も多いと思いますが、お絵描き用には軽いほうがよいと個人的には思っているので、ワコムのペンがしっくり来ます。

 特にApple Pencilは長くて重心が高い上に、重い金属部品が両端に寄った作りのため、指を使った動きをしようとすると慣性力による抵抗を強く感じます。対してワコムのプロペン2は持ったときに軽く、重心が親指と人差し指の輪っかの中ほどにあるので非常に動かしやすいです。このあたりはペンタブレットを作り続けてきたメーカーはさすがに強いと思えましたし、出るかは知りませんがApple Pencilの新型には改善を期待したい部分でもあります。

●ガジェオタ的にペンの性能を比較してみる

 さて、今回は2機種ということもあってレビューの負担も大きいし、簡単に描画してみてインプレッション述べてくれればいいですよ、と編集Gさんには言われているのですが、せっかく手元に旬の最新ガジェットが2つそろっているじゃないですか。いろいろ血が騒ぐじゃないですか。

 なので、ジッターと視差、遅延、筆圧について、簡単に見比べておくことにしました。

 まずはジッターからです。ジッターとは、タブレットにゆっくりと斜めの線を引いたときに、意図していないのに線がぐにゃぐにゃと曲がる現象です。長らく、ワコム製以外のWindowsタブレットで、これが解決している機種は大変珍しい存在でした。

 それでは、新しいSurface Proはどうでしょうか。今回は新Surfaceペンと、旧Surfaceペンの両方をお借りできたので比べてみます。ジッターの有無を見る方法は、フリーハンドでゆっくり、斜め線を並行に引きます。何本か引いて、パターンのような揺らぎが見える場合は手振れではなくジッターです。以下がある機種でジッターが発生している様子です。

 また、以前iPad Proにガラスフィルムを貼ったらジッターが出るようになった経験から、今回は両機種でiPad Pro用のガラスフィルムを貼り付けた状態も含めてテストしています。樹脂のフィルムは手元になかったのでクリアファイルを乗せ状態で試していますが、こちらはあまり参考にしないでください。さらに、他機種でペンを大きく傾けて描いた場合にジッターが強く出るケースがあったため、こちらも両機種で試しています。

 さて、Surfaceペンの結果です。どうでしょう。新ペンでは一定間隔でピクリと跳ねる不思議なジッターが表れていますが、 ごく小さいです。旧ペンではやや大きな波線になっています。新ペンのジッターはお絵描きソフトの手振れ補正が有効になっていれば気にしなくてよいレベル。自分はこれは本当に上出来だと思いますし、Surfaceペンがついにジッターを気にしなくていい状態になったと感激しました。対して旧ペンは正直なところ、がっつり作業するにはちょっと……という状態です。

 次にiPad Proです。この安心感……! というレベルの優秀さですね。しかしやはり、ガラスフィルムを貼った状態では若干ジッターが表れています。

●視差と遅延を比較する

 次に視差です。両機種ともLCD面からガラス表面までが薄く、基本的に視差は小さいはずですが、一応見ておきましょう。

 Surface Proは、新ペンでは視差は非常に小さく、旧ペンも基本的に小さいですが、ペンの傾きに応じて、描画位置がペン先からズレてしまうようです。なので、自然に持った状態も違和感がありますし、強く傾けるような描き方をすると大きくずれてしまいます。iPad Proは、この安心感……。もうApple Pencilは性能がちゃんとしすぎていていろいろどうでもよくなってきます(褒めています)。

 遅延も比べてみましょう。Surface Proは遅延の低下が新ペンのウリの1つですし、iPad Proはもともと低遅延でしたが、従来の2倍の120Hzで画面を書き換える新機能「Pro Motion」で、より改善しているはずです。

 測り方は、基準になる横線を1本引いた部分に縦線を何本か引いて、横線をペン先が通り過ぎてから縦線が通り過ぎるまでどれだけかかるかというのを、120fpsの高速度撮影をした動画のコマ数を数えて測っています。

 iPad Proでは純正のメモアプリ、Surface ProではWindowsペイントを使用しました。その結果がこれです。

 実際には線によって時間にばらつきがありますし、何本か引いた値からざっくりと平均っぽい数字を見つけているので精度は低いです。それに同じソフトで比べられないので、1か2ぐらいの差で勝った負けたと感じてほしくはないのですが、おおまかに見ても以下のことが分かると思います。

・iPad Pro 10.5は死ぬほど速い
・新Surfaceペンは確かに速くなった

 ただ、一番遅かった旧ペンでもワコムのプロ用機材と比べて遜色なく、そもそも気にするような遅さではなかったような気がします。この遅延はどちらかというとソフトや描画条件依存な面が多分にあって、トップメーカーが提供する制作ソフトであっても、一番軽そうなブラシでも上記の2倍遅延したり、条件によってはそれ以上に気になるレベルの遅延が起こります。大きく重いブラシを使えばそのまた10倍にもなるでしょう。

 確かに線がペン先にぴったりくっついてくるのは気持ちがよいですが、描き味に影響するような大きめの遅延の領域では、ペン回りのハードウェア性能よりはむしろ処理能力とソフトの出来が、気にするべきポイントだと思います。

●装置を自作して筆圧を比べる

 さて、次に筆圧です。以前のSurface Proを触ったことがありますが、ON荷重がやや高めで、ごく軽い筆圧では線が表れない感触があったのと、筆圧を上げていったときの頭打ち感がApple Pencilやワコム製品より強いように感じられました。なので、新ペンで改善しているかを確かめてみました。測ったのはこれらの装置です。方法の詳細は省きますが、見ての通り精度はお察しなので参考程度に。

 MobileStudio Proの4gは、ドライバの設定で一番軽い筆圧から反応するよう設定した状態で、デフォルト設定でのON荷重は約8gでした。 軽い筆圧に対しての反応の直線性は測れませんが、 Surface Proの新ペンでは、少なくともON荷重はプロ機の推奨設定と比べて大差ないレベルになったと言えます。

 そして、iPad Proは触れたら描ける状態で、ペン先が画面に触れたあとは微小に浮いている状態ですら線が表れるほどでした。描いていて違和感があるようにも感じませんでしたが、これがよいのかどうかは謎ですね。

 検知可能最大筆圧については、装置のお察しレベルが高すぎるので数値は省略します。恐らくiPad ProとMobileStudio Proが同じぐらい、Surfaceペンは新旧共にその6割ぐらいだったはずです。確かに意図して筆圧を高めていったときには頭打ち感はありますが、自分の実際の作画ではほぼ使わない筆圧なので、問題を感じませんでした。筆圧が特に強い人は試用するときに注意してみてください。

 総合的な印象としてはiPad ProとApple Pencilにはほぼ隙が見られず、さすがとしか言いようがないです。また、以前は真面目に絵を描くのがややつらい印象もあったSurfaceペンは、今回の新型で大きく飛躍して、ベストとは言わずとも、性能面ではほとんど問題ないと言えるレベルになっています。

●両機でお絵描き! 旬なタブレットの実力は

 さて……なんかすみません……もう自分でも「ガジェオタいいかげんにしろ」的な気持ちで一杯です。絵を描きますね。

 今回はiPad Proではペインター系のProcreateを、Surface Proでは自分が仕事でも使っているCLIP STUDIO PAINTを使用しました。私のProcreateのスキルはほぼゼロで、iPad Proの旧機種で様子を見た程度。CLIP STUDIO PAINTは普段のお仕事でPhotoshopと併用していて、仕上げ前までの工程では慣れています。

 まずはラフからです。Surface Proの新ペンでラフを描いてみます。すごく……すごく普段の感覚のまま描けます……。

 自分はラフではご覧のようにざくざくと素早く線を散らしながらアイデアを拾い上げて、移動・変形ツールでバランスを検討したりするので、この時点ではペンの性能はそれほど関係ないとも思いますが、やはり感触に違和感があると手が止まってしまいます。

 なので、普通に描けること自体がとてもうれしいです。気になることがあるとすれば、芯に縦と横の両方向に微小な遊びがあって、運筆の始めにカチカチと動いて不安を感じることと、スタンド本体が滑って奥に動いてしまうことですね。

 ここで、旧ペンも少し試してみました。ペンの傾きから生じる視差の問題で、自然に描けるとはいいがたいものでした。また、軽い筆圧への反応も若干唐突で、少し筆圧をかけてあげると急に線が表れるようで、自然な書き味を損なっています。新ペンは、実はホバーの状態では同様の位置ずれが起こりますが、画面に接触した時点で補正される動作になっていました。弱い筆圧への反応も自然です。

 次はiPad Proでラフ。すごく…鉛筆です…

 自分はこういう、無駄なザクザクストロークが多いスタイルなので、もう長らく紙には描いていないのですが、コピー用紙にシャープペンシルや鉛筆で描いていたころが思い出されるような描線です。

 iPad Proは10.5インチでお絵描きには小さく感じるかもしれませんが、自然に縦持ちすると15.6インチのCintiq Proよりも1割近く縦幅が大きくなり、上下からかぶってくるUI類も最低限なので、想像以上に伸び伸びと描けます。

 Apple Pencilの描き心地については、ペン先にガタつきが皆無で非常に確かな感触。軽い筆圧への反応も自然で、遅延も小さく、ペン先に線がぴったりついてきます。性能的には本当に完璧なのではと思えます。

 が、細かいところで2点だけ、自然とも快適とも言いがたいことがありました。1つが重くて硬いものをガラスにぶつけながら描いている感触、もう1つが、画面に付着した手垢に摩擦力が大きく左右されることです。

Surface Proで仕上げ

 それでは、Surface Proに戻って線画を描いていきましょう。落書きなので普段のお仕事絵より線を太く、普段より雑に描いています。これも正直なところ先述のペン先の不安感以外は違和感も少なく、正直書くことがありません。繰り返しになりますが、普段Cintiqで作業している身で、「違和感あんまないね」と思えるのは素晴らしいです。

 iPad Proでは、うっかりペインター系のProcreateを選んでしまったので、やけになって線画もレイヤー切りも飛ばしてしまいました。使い方がよく分からないまま楽しく描けるのは、iPad ProとApple Pencilの過剰性能のたまものだと思います(褒めてます)。

 休憩中に少し気になったのが、背面のレンズです。結構大きく出っ張っている上に、角張った仕上げになっているので、iPad Proを机の上で無造作に滑らせたりすると、机と気持ちのよくない摩擦を起こしてヒヤッとすることがありました。

 続いて、Surface Proで塗りと仕上げです。今回はPhotoshopは使っていませんが、CLIP STUDIO PAINTなどのフル機能のお絵描きソフトをゴリゴリ使って最後まで行けるという確信と安心感はよいですね。気付くと、メイン制作環境が調子悪くなったときのためにバックアップとしてどうか……普段使いにも便利そうだし……とまで考え始めていました。お財布の危機を感じます。

 少し気になったのが先述の、ペンを斜めに持っているとホバーの間のカーソル位置がずれる仕様です。自分は塗りの間はホバーでブラシカーソルを見ながら位置を決めるクセがあるので、画面にペンが触れた時点で位置が補正される動作ではタイミングが遅く、何度もストロークに失敗しました。これは改善してほしい動作ですね。一方で、iPad Proではホバーでのプレビューカーソルはそもそもありません。

iPad Proで仕上げ

 最後にiPad Proに戻って仕上げです。仕上げと言っても、最初のラフの感触を残しながら、ブラシで細かいところをタッチしていただけです。普段の工程を全部忘れたような描き方ですし、仮にもっとPhotoshop寄りのアプリを使ったとしても、自分の能力で効率よく仕上げよく、お仕事レベルに持って行ける自信はありません。 逆に自らの手と目の性能にまかせて描けるタイプの人には最高のメインお絵描きツールになるかもしれませんね。いずれにせよ楽しいのは百難隠すというか、楽しくて刺激的な時間が過ごせたならそれでいいじゃんという気分になれました。

●まとめ

 さて、簡単にお絵描きまでできたので、まとめていきますね。

Surface Pro

好きな点

・低ジッター、軽い筆圧への自然な反応、低遅延と、描く気になれる性能に進化した新Surfaceペン
・お絵描きに適した角度に調整できる内蔵スタンド
・制作用と一般用の折衷案としてベストに近い3:2のアスペクト比
・パワフルなWindowsお絵描きソフトをフル機能で使える
・マグネット式充電端子や、USB Type-Aなどの便利なコンサバ仕様
・液晶ペンタブレットとしても、普通のタブレットPCとしても、Windowsラップトップとしても使い勝手が良い

人によっては難点となり得る点

・やや重たく、性能では依然競合を追いかける立場の新Surfaceペン
・滑りやすく、ガタつき感のあるペン先
・ペンの傾きに応じてホバーカーソルがズレる現象
・最新PCながらUSB Type-C端子がない

10.5インチiPad Pro

好きな点

・隙のないペン性能
・iOSデバイスとしては有り余る処理能力とメモリ
・制作用や縦持ちで便利な4:3のアスペクト比
・横持ち・縦持ちを自然に選びながら描ける
・気軽に持ち運ぶ気にさせる、軽快な重量とサイズ
・描くのが楽しい!
・既にお絵描きPCを持っていても被り感なく持てる
・絵師の間で大流行しているけどAndroidスマホで死ぬほど遅い某スマホゲーが超超快適に動くしブラウザとか見て帰ってきてもタスク生きてる(Androidスマホおじさん並の感想)

人によっては難点となり得る点

・重たく、タッチが硬く、グリップが滑りやすく、転がりやすく、キャップを紛失しやすいApple Pencil
・滑りやすく、手垢の影響を受けるペン先
・カメラの出っ張り
・映像鑑賞やゲームなどで使える面積が狭い4:3のアスペクト比
・Mac OS Xが載っていない

 ……といったところでしょうか。

 今までの筆圧ペンつきのWindowsタブレット機は、複数買いましたが、実際に使ってみると残念な結論になる場合が多かったです。

 それが、Surface Proでついに、きちんと真面目にお絵描きできるものになったと思います。Microsoftが新SufraceペンやSurface Studioなどで、この分野に本気で取り組む気になっていることを示してくれたのも本当にうれしいです。

 一方で、ペンの完成度という面ではワコムやAppleにはあと一歩か二歩……というのも実用してみた正直な感想で、将来あるかないかは知りませんが「真・Surfaceペン」に期待したいと感じています。

 iPad Pro 10.5は先代の9.7インチの軽快さを犠牲にせずに、Apple Pencilの持ち前の高性能をより生かせる出来になっていますし、モバイルデバイスで絵を描きたい人には決定版と言える製品だと思います。実際に、先代の12.9インチを持っている身としても真剣に欲しくなります。

 ただ、iPad Pro全体に言えることですが、本体とペンの性能が優れているのに、iOSや、そのシンプル志向が、できることの限界を下げてしまっているように思えます。シンプルの良い面というのも多分にありますし、楽しさもその重要な一面でしょう。ですが、こんな魅力的な性能を見せつけられてしまった以上、自分はフル機能を望むことをやめられません。まずはiOS 11から……アプリもOSも、シンプルとフル機能の選択肢が得られるときが来るといいですね。

 さて、こうして並べて使ってみると、比較することに強い意味を感じないほど、両者個性的な強みをもっていました。その一方で、お絵描きという用途で両者が同様に、楽しくマッシブな作業に耐えうるパワーと繊細さ備えているのも確かです。かたや大きなパソコンから降りてきたタブレット、かたや小さなスマホから上ってきたタブレットがです。ついにここで出会ったんだ、処理能力やできることがついに交わり始めたんだと感じます。今年はスマホ用のARMプロセッサでx86のアプリまで動くフル機能のWindows 10のニュースもありましたし、モバイルとデスクトップの垣根が消える、まさに旬のタイミングなんでしょう。

 そんなことを考えながら両者を試せて本当に楽しかったです。

最終更新:7/7(金) 18:31
ITmedia PC USER