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ハードラー・木村文子、日本新見えた 試練越え成長

7/7(金) 20:58配信

朝日新聞デジタル

 陸上女子100メートル障害の木村文子(エディオン)への注目が高まっている。あまり目立たないこの種目だが、木村は人気を集める要素を多く備えている。

【写真】今年の日本選手権。女子100メートル障害で連覇した木村文子=加藤諒撮影

 陸上界ではよく知られたハードラーの木村は、広島・祇園北高から教員を志望して、国立の横浜国大に進み、故郷のエディオンに就職。3年前から米国に練習拠点をおくなど、努力を惜しまない29歳だ。

 実力は十分にある。今年の日本選手権で優勝し、2年連続5度目の栄冠に輝いた。ロンドン五輪代表で、自己最高の13秒03は日本歴代4位の速さだ。

 ライバルとの競い合いが、木村を成長させている。日本選手権2位だった紫村仁美(東邦銀行)には、自己最高で100分の1秒負けている。日本選手権も2度、優勝を譲った。

 限界突破も見えてきた。木村は日本選手権前の6月に追い風参考ながら12秒99で走った。13秒00が現在の日本記録。2000年に金沢イボンヌさんが出して以来、17年も破られていない。日本人初の12秒台と、日本新まであと一歩に迫る。そして、8月の世界選手権の参加標準記録(12秒98)にも手が届きそうだ。

 試練もあった。4年前、秋の全日本実業団選手権でハードルを引っ掛けて転倒。20針以上縫う大けがを負って、数カ月間、走れない状態に。引退も考えたが、翌年の14年アジア大会で3位になるなど復活を果たした。

 木村は6日に開幕したアジア選手権(インド)にライバルの紫村とともに出場。8日に準決勝と決勝が行われる。優勝するか、12秒98以内で走れば、世界選手権代表の資格を得る。

 現在、日本女子は8月の世界選手権に長距離、競歩以外の種目で代表を出せていない。仮にこのまま代表が出なければ、1995年大会以来、11大会ぶりのことで、危機感は強い。4大会連続で出場してきた女子短距離の福島千里(札幌陸協)と女子やり投げの海老原有希(スズキ浜松AC)は、9日にある南部記念で参加標準記録突破をかける。

朝日新聞社